「月の桂にごり酒×小路口力恵ぐい呑み」ギフトセット
花見で飲みたい春酒とガラスの酒器。
奈良時代に中国から伝わり、江戸時代より民衆に広く浸透した花見文化。桜の木の下で行われる宴において、欠かせないものといえば日本酒です。大人数で花見の席に集まるのは憚かられますが、せめて窓の内側からでも桜を愉しみたい。そんなシーンにぴったりなのが、京都の老舗・増田德兵衞商店のにごり酒と、ガラス作家・小路口力恵さんが手掛けるぐい呑みのセットです。
300年の伝統を紡ぐ酒を味わう
1675(延宝3)年に創業し、にごり酒の元祖といわれる京都・伏見の酒蔵、増田德兵衞商店。酒蔵のある鳥羽街道は、鴨川と桂川に沿って昔の街道筋の名残りを見せる古い家並みが続いている。古都の南に位置するこの地では、“伏水”といわれるほど豊かで質の高い伏流水に恵まれている。桃山丘陵をくぐった清冽な水が水脈となって地下深くに息づき、山麓近くでまろやかな湧き水となり、この水の恩恵を受けた、数多くの酒蔵が軒を連ねている。
増田德兵衞商店は、京の水と歴史に育まれながら、伝統の技法を磨き上げてきた。オートメーション化の進む時代にあって「月の桂」は個性と季節感をひと際大切にした、“本物の酒づくり”を丹念な手仕事と技の中に伝え続けている。その代表が元祖といわれる“にごり酒”。「にごり酒といえば月の桂」といっても過言ではない。十分に発酵させたもろみを桶の中から汲み出してオリを分離させ荒漉ししたもので、その洗練された味わいは、どぶろくとはまったく異なる酒に仕上がっている。また、2021年の造りからはアルコール添加を行わない「全量純米蔵」になり、斬新で洒脱なデザインとともに、単なるリニューアルではなく新たな酒として再開発されている。
今回ギフトセットに入るスパークリング生酒は、にごり酒特有の甘いコクときめ細かい泡のバランスが絶妙な「米のスパークリング」。軽やかで春らしい味わいは花見のお供に最適だ。
雲のように不定形、ガラスだけど温かい
小路口力恵のぐい吞み
「やさしく、やわらかく、ここちよい。」をコンセプトに制作を行う富山県のガラス作家・小路口力恵さん。ガラスというと「硬い」「冷たい」という印象があるが、小路口さんのガラスは陽だまりのような温もりをまとい、肌にじんわりと馴染んでいく。
今回ギフトセットにも入る「くもい」シリーズは、溶解炉の中で溶けるガラスの様を雲のような自由なかたちで表現。桜越しに見える、青空に浮かぶ雲を思わせるぐい吞みは、唯一無二の体験をもたらしてくれるはずだ。
春らしい酒とうつわ、景色に酔いしれて、美しい季節を堪能してみてはいかがだろうか。
花見で飲みたい春酒セット
価格|9900円(税込)
内容|月の桂 純米中汲にごり酒(720㎖)、くもい ぐい呑み2個
※ボックスは配送イメージです。
text: Discover Japan photo: Shimpei Fukazawa
参考文献:日本名門酒会公式サイト