地域・人と交流する
おすすめのシェアオフィス【後編】
温泉地、古民家、重伝建地区…
近年企業向けだけでなく、個人でもゲストハウス感覚で利用できるシェアオフィスが急増中。今回は、本格的な第2の拠点を考えている人におすすめの、まるでその場で暮らしているかのような安心感を与えてくれるシェアオフィスをご紹介します。
鉄輪温泉そばに佇む元旅館をリノベーション
「a side 満寿屋」／大分県・別府市
古くから湯治場として栄えた別府温泉郷のひとつ・鉄輪（かんなわ）。この地で歴史を刻んできた元旅館をリノベーションし、2019年にコワーキングスペースとしてオープン。仕事の合間に温泉でリフレッシュする「湯ワーキング」を推奨しており、施設の利用者は泉質に定評のある昔ながらの共同浴場「すじ湯温泉」が無料で利用できる。また、鎌倉時代に一遍上人が施浴を行う施設として創設された、温泉蒸気の天然サウナともいうべき「鉄輪むし湯」もおすすめ。
a side 満寿屋
住所｜大分県別府市井田4組 すじ湯温泉前
Tel｜0977-76-5234
時間｜11:00～19:00
定休日｜日曜
料金｜2時間500円、1日1000円
利用可能人数｜1～12人
ワークスペースの座席数｜12席
食事｜持ち込み可（軽食のみ）
設備｜会議室2、ミーティングルーム、コピー機、ホワイトボード、プロジェクター、スクリーン、ロッカーほか
https://1side.jp/
地域住民・観光客・ワーカーが集まる
「シェアオフィス西友」／奈良県・天川村
豊かに湧出する温泉の恵みと、ノスタルジックな風景が魅力の洞川温泉。その街の中心エリアに佇む、趣きのある元温泉旅館を改修したシェアオフィス。2階が旅館当時の面影をそのまま残したワークスペース。1階は飲食店開業を目指す人の腕試しの場や、地域の食材を使ったスイーツやドリンクが楽しめる「チャレンジカフェ」として開かれている。温泉街に立地しているため、温泉へのアクセスは良好。仕事の合間にゆったり温泉に浸かったり、地域の人との交流を楽しんでみては。
シェアオフィス西友
住所｜奈良県吉野郡天川村洞川243-2
Tel｜0747-68-9051
時間｜月・火曜10:00～17:00、金・土曜17:00～22:00、日曜11:00～17:00
定休日｜水・木曜
料金｜1日500円
利用可能人数｜1～団体の場合は要相談
ワークスペースの座席数｜30席
食事｜食事メニューあり
設備｜会議室2、ミーティングルームWi-Fi、プリンター、プロジェクター、コーヒースタンド、シャワーほか
「仕事」だけじゃないワークプレイス
「かざはやファクトリー」／神奈川県・葉山町
こんもりとした木々が茂る築80年の古民家を改築したシェアオフィス。この地に移住してきたクリエイターやスモールビジネスを営む人の拠点となっている。オフィスの運営メンバーや利用者同士のつながりから、これまでにいくつもの共同事業がスタートし、ローカルビジネスが誕生。また、仕事の場と限定せず、地域に根ざしたコミュニティ活性の場を目指し、餅つき大会、かき氷、ワークショップなど、季節ごとにさまざまなイベントを開催。地元の人が立ち寄りやすい場を創造している。
かざはやファクトリー
住所｜神奈川県三浦郡葉山町堀内663
Tel｜046-876-6962
時間｜10:00～18:00
定休日｜土曜、日曜
Shared office data
料金｜月額1万4500～4万3000円
利用可能人数｜1～14人
ワークスペースの座席数｜14席
食事｜持ち込み可
設備｜土間、ミーティングルーム、Wi-Fi、コピー機、キッチン、風呂ほか
https://kazahaya-factory.com/
ローカルに出合える場所
「菱屋 街道シェアオフィス＆スペース」／福井県・若狭町
若狭と京都を結ぶ鯖街道の宿場町・熊川宿。この町のちょうど真ん中にある、築130年の大きな屋敷を改修し、2018年、オフィス、カフェ、シェアスペースなどが同居する複合施設に生まれ変わった。全4区画の鍵付きシェアオフィス（全室入居済）と、ミーティングスペース、ギャラリー、チャレンジショップとして利用できるシェアスペースが設けられ、都市部と若狭エリアの人々が交流できる場を目指す。京都からは車で約1時間と都市部からのアクセスも便利。
菱屋 街道シェアオフィス＆スペース
住所｜福井県三方上中郡若狭町熊川30
Tel｜0770-62-1777
時間｜9:00～17:00
定休日｜なし
料金｜月3万7000円～
利用可能人数｜2～4人
ワークスペースの座席数｜2〜10席（会議室）
食事｜なし（併設しているカフェを利用）
設備｜Wi-Fi、コピー機、会議室、キッチン、カフェほか
https://hishiya-wakasa.com/
text: Kiyoko Hayashi, Naoko Yokoi, Yayoi Tatsu, Discover Japan
Discover Japan 2022年3月号「第2の地元のつくり方」
