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酒づくりで地域を盛り上げるスポット4選
|酒のつまみにしたい最新情報②

2024.2.14
酒づくりで地域を盛り上げるスポット4選<br><small>|酒のつまみにしたい最新情報②</small>

材料や技術、背景にある思想まで、ますます多彩になる日本の酒。知って飲めばさらに味わい深まる、最新トピックをご紹介します!
 
今回は、長野・野沢温泉の新たな交流拠点「野沢温泉蒸留所」、東京・新宿のレモンサワー人気店の2号店「OPENBOOK破」などのトピックをお届け。

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01|<ジン>
長野・野沢温泉の自然の恵みを味わう交流拠点

エントランスを入ると、地元の杉材を使ったラック式の貯蔵スペースが広がる。ウイスキー原酒の樽がずらりと並ぶ様子は壮観だ

スノースポーツが人気の長野県野沢温泉村に、2022年12月に「野沢温泉蒸留所」が開業した。野沢温泉村の清らかな湧水や、地元産の穀物や植物を使ったシングルモルトウイスキーと4種のクラフトジンを製造。2023年4月開催の国際的酒類品評会「SFWSC 2023」では、クラフトジン4種すべてが金賞を受賞した。
 
村の中心部にある蒸溜所は、元缶詰工場を改装したもの。蒸溜所ツアーやテイスティングなどの体験や、ギフトショップも用意されている。酒を通して野沢温泉の魅力を知ることができ、地域を盛り上げる交流拠点の役割も期待されている。

シグネチャーの「NOZAWA GIN」。地元産の杉やクロモジ、カキドオシなどのウッディなボタニカルを使用し、森の中を歩いているような爽やかな味わい

NOZAWA GIN
価格|4850円/500㎖
原材料|原料用アルコール、クロモジ、杉など
アルコール度数|45度
 
野沢温泉蒸留所
住所|長野県下高井郡野沢温泉村豊郷9394
Tel|0269-67-0270 
https://nozawaonsendistillery.jp
※現在、見学などは要問い合わせ

02|<焼酎>
ふらっと飲みに行けるレモンサワー工場が東京・新宿に

カウンター8席、テーブル10席。レコードの音楽を聴きながら、ゆったり座って楽しめる。ポップアップなどさまざまなイベントも開催されるので、ぜひInstagramをチェックして

“現代レモンサワーブームの火つけ役”といわれる新宿ゴールデン街の「OPENBOOK」が、2023年9月に2号店「OPENBOOK破」を開業した。
 
オリジナル缶チューハイを製造するリキュール製造工場を併設。ここで樽から仕込み、ビールのようにタップからサーブするサワーやカクテルを味わえる。名物のレモンサワーはもちろん、1店舗目にはないサワードリンクや、店主が厳選した焼酎も充実している。
 
フードは、奄美大島「前川水産」のマグロのリエットや、イカのコンフィなど、ゆかりのある生産者や飲食店の瓶や缶のつまみが揃う。さらに、それらを使った料理も提供。昼間から営業しているので、街歩き途中にふらりと立ち寄りたい。

“史上最高の、飲めて楽しめるレモンサワー工場” をコンセプトにリキュール工場を併設
名物であるレモンサワーを缶チューハイとして商品化して、近日発売予定だ

OPENBOOK破
住所|東京都新宿区新宿1-5-12 明和ビル1F
Instagram|@openbook.ha
営業時間|木・金曜15:00〜21:00(L.O.)、土曜12:00〜21:00(L.O.)、日曜12:00〜19:00(L.O.)
定休日|月〜水曜 
https://openbook.tokyo

03|<日本酒>
おしゃれカフェ? 日本酒の実験室です

店内から併設醸造所の仕込みの様子が見えるのも楽しみ。キッシュなどのおつまみや酒粕を使ったマカロンも、日本酒とともに味わいたい

秋田県の日本酒蔵「山本酒造店」が、蔵の敷地内にマイクロブルワリーを併設した「LABO and CAFEYAMAMOTO」を2023年3月にオープンさせた。出来たての生酒3種テイスティングセットを2000円で味わえ、気に入れば量り売りで購入も可能。ネーミング通りここは「山本酒造店の実験室」。一般客が酒造りを見学したり、体験することもできて、日本酒好きの人にはたまらない。
 
LABO and CAFE YAMAMOTO
住所|秋田県山本郡八峰町八森字八森13-1
Tel|070-1146-9430
営業時間|10:00〜16:00
定休日|火・水曜
www.yamamoto-brewery.com

04|<日本酒>
東京・八王子で酒造りと地域をつなぐ

「酒造りは農業の延長線上にある」という考えの下、農家や地域住民と米づくりも実施。都市部における酒造りを原材料をつくる段階から支える

東京で10番目の日本酒醸造所「東京八王子酒造」が2023年6月に誕生した。コンセプトは「SAKEの可能性を広げる、東京八王子クラフト」。かつて宿場町として栄えた八王子で、日本酒や原料となる米づくりをベースに、新しい飲み手の開拓と新たなコミュニティづくりを図る。
 
醸造所は、八王子駅から徒歩約5分の料亭 「すゞ香」に併設。一年を通して醸造を行うため、少量多品種をモットーに、常に新鮮な日本酒を提供している。現在は併設ショップで日本酒を購入できるほか、近隣の料飲店「蔵人舞姫」ではサーバーから出来たての生酒を味わうことができる。

コンパクトながら充実した設備の醸造所。近年の設備の進化と技術向上により、季節を問わず醸造を行うことが可能に。少量ずつバリエーション豊かな酒造りを行う

東京八王子酒造
https://tokyo-hachioji-shuzo.jp
※問い合わせはHPより

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text: Miyo Yoshinaga
Discover Japan 2024年1月号「ニッポンの酒 最前線 2024」

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