eatrip野村友里さん、サブスク別荘《SANU》を拠点に秋の八ヶ岳を味わう。
目一杯仕事をしたら、ふっと息抜きに「自然の中のもうひとつの家」へ。都心から1〜3時間圏内に位置する滞在先(*)を選んで過ごせるセカンドホーム・サブスクリプション「SANU 2nd Home(サヌセカンドホーム)」は、そのときの気分で好きな場所を選べるのがいいところ。
今回、eatrip主宰・料理人の野村友里さんが向かったのは、「生産者とのつながりが深い土地」と語る山梨・八ヶ岳。「SANU 2nd Home – 八ヶ岳 2nd」に滞在しながら、地域の“美味しい”に出合いました。
*2023年11月現在、13拠点76室を展開中
野村友里(のむら ゆり)さん
eatrip主宰・料理人。2012年に restaurant eatrip(原宿)、2019年にeatrip soil(表参道)をオープン。ケータリング、雑誌やラジオ、イベント企画など活動は多岐に渡る。近著『とびきりおいしいおうちごはん』では、子どもたちに食材の尊さと料理の楽しさを伝えている。
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「八ヶ岳の自然に抱かれ、深呼吸できる場所」
秋が深まる頃に訪れた八ヶ岳。道中、紅葉はハッとするほど色鮮やかで、ときおり霧が立ち込める風景はとても幻想的。国産材の台形の屋根が特徴的な「SANU 2nd Home」のキャビンは、一面に取られた窓が雄大な景色を写し、広々としたテラスでは自然と一体に。部屋に戻ればストーブの暖かさに包まれる。
テラスに出てコーヒーでほっとひと息、寛ぎの時間を過ごす野村友里さん。食の可能性を多岐に渡り表現し、地産地消の魅力とその大切さに触れてきた野村さんにとって、八ヶ岳とはどんな場所なのだろうか。
「八ヶ岳は、永続的な農業を目指す農家をはじめ、養鶏場やワイナリーを手掛ける人、オリーブの木を育ててオリーブ油をつくる人など、食の原点を支える人たちが集う土地。八ヶ岳の自然に魅せられて移住した若手の方も多く、横のつながりも広がっていて、ちょっとおもしろいエリアになっています」
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近隣の採れたて野菜が集まる直売所
「たてしな自由農園 原村店」
自然の中のもうひとつの家でひと息ついた後は食材を求めてお出掛け。野村さんがまず向かったのは「たてしな自由農園 原村店」。八ヶ岳西麓に位置する原村はセロリやレタス、ルバーブといった高原野菜の生産地として知られている。野村さんはさっそく、青々と元気な葉をつけたセロリをカゴの中に。冬季限定の「ちぢみほうれん草」、八ヶ岳で栽培が盛んな「食用ほおずき」などにも手が伸びる。
「直売所の方に教わった地元のなめ味噌が美味しそうで。バターと練り合わせるだけでパンのディップになりますよ」と野村さん。
直売所に並ぶのは、旬のものや地元でつくられるものが大半なのがいいところ。その土地の、その季節のエネルギーをダイレクトにいただける。
自然との調和から生まれるワインとチーズ
「montara(モンタラ)」
続いて向かったのは、八ヶ岳南麓にあるナチュラルチーズとワインの「montara」。10年ほど前にこの地へ移住した本田佑輔さんが自宅の土間で展開する、知る人ぞ知る店だ。置いているチーズもワインも、ドライフルーツも、つくり手の顔が見えて信頼のおけるものだけ。会話を進める中で、野村さんと本田さんは共通点も多く、「はじめまして」とは思えないほど意気投合!
本田さんのおすすめで購入したワインは、山梨と長野で育つぶどうを兵庫の醸造所まで運び、1年間アンフォラで熟成し瓶詰め後に6カ月間便熟成させた赤ワイン。さらに、このワインに合うチーズを3種類購入した野村さん。
「美味しいチーズとワインがあれば、至福の夜が約束されたようなもの。チーズが残ったら朝食のオムレツに入れてもいいですね」
自然の中のキャビンでゆったりと過ごしたいなら、料理は頑張りすぎないほうがいいと野村さん。その季節に出合った地のものでさっと料理して、仲間との時間を楽しみたいからと。
後編では、友人や子どもたちと合流し、賑やかになったキッチンの様子をお届けしよう。
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たてしな自由農園 原村店
住所|長野県諏訪郡原村上里18101-1
営業時間|9:00~17:30(冬期 9:30~17:30)
定休日|5~12月無休、1~4月水曜
Tel|0266-74-1740
https://www.tateshinafree.co.jp
montara
住所|山梨県北杜市高根町上黒澤1547-7
営業時間|10:00~17:00
定休日|不定休
Tel|090-2157-3598
https://www.instagram.com/montara_yatsugatake
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text:Yukie Masumoto photo:Sachie Abiko