赤、緑、黄色が映える、岩崎龍二さんのアイスグリーン
うつわで料理を楽しくするもりつけのデザイン。
料理をする上で、盛りつけは重要な要素のひとつ。取り寄せた食材でも、盛りつけを意識するといっそう食欲をそそるひと皿になります。
そこで、渋谷PARCOにある「Discover Japan Lab.」と連動し、うつわで料理を楽しくするもりつけのデザインをテーマ別にご紹介。「食」を切り口とした場づくりを次々と仕掛けている水代優さんに、盛りつけの秘訣をうかがいました。今回のテーマは「色」と「余白」、使用しているうつわは岩崎龍二さんの作品です。
水代 優
IDÉEで数多くのカフェのプロデュースや企画に携わる。2012年にgood mornings設立。食を軸にした場づくりを行い、地域の課題解決を行いながら賑わいを生み出している。
赤、緑、黄色の3大カラーを入れよう!
「料理は五感で楽しむものだと思うんです。もちろん味覚は一番大切ですよ。ただ『美味しそう!』とか『いい匂い!』とか、食欲を刺激する視覚と嗅覚も非常に重要。だから調理をする側も、盛りつけはやりがいがあるんです。食べてくれる方の笑顔や驚きの反応はうれしいですしね」
とはいえ盛りつけに苦手意識をもっている方も多いことだろう。水代さんは盛りつけの基本として、色のルールを教えてくれた。
「唐揚げや生姜焼きなど美味しいおかずって茶系が多い。そこに赤、緑、黄の食材を添えるだけで、すてきな盛りつけになります」
赤はトマトやパプリカ、緑はレタスやきゅうり、黄色はレモンやトウモロコシなど、スーパーやマルシェに足を運べば、さまざまな彩りの食材に出合えるはずだ。
「この3色に加えてほかの色を足す感覚が身につけば、盛りつけはもっと華やかになりますよ」
ローストポーク
食材
豚ロース塊肉…500g
塩…15g(総重量の3%)
砂糖…5g(総重量の1%)
ニンニク…1かけ薄切り
ローリエ、ローズマリー…あればでよい
薄切り黄色ズッキーニ、トマト、ベビーリーフ、オリーブオイル、塩コショウ…適量
つくり方
① 豚ロースに、塩と砂糖を練り込む
② ニンニクをなるべく豚肉にひきつけて、ローリエ、ローズマリーと一緒に袋に入れてから、冷蔵庫でひと晩寝かせる
③ 冷蔵庫から出して30分以上、常温状態にして、水気を拭き取り、フライパンで表面を焼く
④ 180℃のオーブンに40分入れる
薬味だけですてきになる。高級感がほしいときは余白を!
余白を生かした盛りつけは、特別な日にこそ取り入れたい。絵を描くように好みの薬味をちりばめると、美味しさと華やぎが格段に高まっていく。バランスが悪いと感じたら、塩やコショウなどの調味料を皿の上に置くと品よくまとまる。「センスに自信がない」という方には、水代さんからのこんなアドバイスを。
「“いい”うつわを使ってください。余白の表情を、うつわ自身がつくってくれますから」
タイのカルパッチョ
食材
鯛の切り身…100g
ディル、ピンクペッパー、塩、コショウ、レモン汁、食用花…適量
オリーブオイル…10㎖
つくり方
① タイを4〜5㎜幅に薄切りして塩を振る
② ディルは冷水にさらした後、よく水を切り葉と茎に分ける
③ 鯛をうつわに並べ、ピンクペッパー、コショウ、レモン汁、ディルを散らす。オリーブオイルを全体にまわしかける
渋谷PARCO Discover Japan Lab.で購入可能!
日常に高揚感をもたらしてくれるアート作品のようなうつわ。釉薬のグラデーションや粒子のきらめきなど、独特の表情が美しい。
洗練されたみずみずしい佇まい。使い手のセンスを問わず、繊細な釉薬の表情がさまざまな料理を上品に引き立ててくれる。
公式オンラインショップ
岩崎龍二さんのうつわはDiscover Japan公式オンラインショップでも購入できるのでぜひご覧ください。
Discover Japan Lab.
住所|東京都渋谷区宇田川町15-1 渋谷PARCO1F
Tel|03-3464-5111
営業時間|10:00〜21:00
https://shop.discoverjapan-web.com/
※作品(うつわ)のサイズは平均値です。実際の商品と多少異なる場合がございます。
text=Nao Ohmori photo=Kenji Okazaki
2020年9月号 特集「この夏、毎日お取り寄せ。」
《うつわで料理を楽しくするもりつけのデザイン。》
1|赤、緑、黄色が映える岩崎龍二さんのアイスグリーン
2|煌びやかなゴールドが食卓を彩る青木良太さんの平皿
3|奥深い緑の色彩が印象的な境道一さんの浅鉢
4|多彩なうつわの魅力を楽しむならそうめん料理がぴったり!