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いま、観光庁がアドベンチャーツーリズムを推進する理由

2026.9.2
いま、観光庁がアドベンチャーツーリズムを推進する理由

「量」ではなく「質」を重視するアドベンチャーツーリズム(AT)で地域の魅力を守り、伝えることが未来を支える力になる。日本ならではのATが地域の価値を高める仕組みについて考える。

日本アドベンチャーツーリズム協議会 事務局長
大澤幸博(おおさわ ゆきひろ)
観光関連団体や教育研究機関、観光業界企業とともに、日本におけるアドベンチャーツーリズムの認知向上と普及、人材育成などに努めている。

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観光にかかわる
国の予算は1383億円

観光庁関係予算はコロナ禍以降拡大傾向で、2026年度は前年度の約1.7倍となる1383億円に。インバウンドの受け入れと住民生活の質の確保との両立、地方誘客の推進による需要分散、観光産業の活性化を柱に、オーバーツーリズム対策を含む観光地の受け入れ環境整備、地域の観光地の魅力を伝えるプロモーション、地域への交通ネットワークの機能強化などに活用される。

観光立国実現に向けて、
計画進行中!

「第5次観光立国推進基本計画」では、観光を「地域経済・日本経済の発展をリードする戦略産業」と明記。インバウンドの旅行者数や消費額の目標値に加えて、リピーターや地方部における延べ宿泊者数といった、内容や質を重視した数値目標が設定された。地域のコンテンツの磨き上げなどに力を入れ、インバウンドの戦略的な誘客と住民生活の質の確保との両立などを目指していく。

いま、観光庁が
ATを推進する理由

①地域の魅力発見の機会に

ATは、地域固有の自然や食、文化を観光資源として再定義するきっかけとなる。住民にとっては当たり前の日常を磨き上げ、ストーリーとして提供することで、国内外の旅行者に地域の本質的な魅力を伝えることができる。

②雇用拡大→ローカルが元気になる

多様な雇用を創出し、地域経済が活性化。人口定着や移住促進が期待できるほか、住民が地域の価値を再認識して誇りをもつことで、資源の保全や次世代へ継承する意欲も向上。持続可能な地域づくりへの好循環も生まれる。

③AT旅行者は経済効果も高い

AT旅行者は知的好奇心が強く、その土地の本質に深く触れる体験を求めるため、滞在期間が長期化する傾向にある。質の高い地元ガイドや地域固有の資源を磨き上げた高付加価値なコンテンツがあれば、旅行消費額はさらに大きくなる。

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text: Miyu Narita
2026年8月号「海へ 山へ」

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