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「幕末」激動の京都へタイムトラベル
テーマでめぐる京都

2018.9.12
「幕末」激動の京都へタイムトラベル<br>テーマでめぐる京都

NHK大河ドラマでも注目を浴びる幕末維新。多くの志士たちが駆け抜けた痕跡をたどりながら動乱の京へと心を馳せる旅を、幕末維新史の達人・霊山歴史館の木村武仁さんに案内してもらいましょう。

江戸時代のはじまりと終わりを見届けた城「二条城」

1603(慶長8)年、京都御所の守護と将軍上洛時の宿泊所として徳川家康によって造営された。大政奉還の舞台となったことでも知られ、1994(平成6)年に世界文化遺産に登録された。家康が建てた城に家光の指示の下、絵画・彫刻などが加わり、桃山時代様式の全貌を間近に見ることができる。

ココに注目!大政奉還が再現された大広間

左)『大政奉還』(邨田丹陵作)聖徳記念絵画館所蔵

慶応3年10月12日、慶喜は京都にいた側近に、13日には諸大名の重臣に大政奉還の意志を伝えた。翌14日に朝廷へと上奏文が提出されたことにより、260余年も続いた徳川政権が終焉を迎える。

元離宮二条城
住所|京都市中京区二条城町542
時間|8:45~16:00(閉城17:00)
※9月は8:00~
※二の丸御殿観覧受付時間は8:45~16:10
※二の丸御殿観覧休止日は12・1・7・8月の毎週火曜、年末年始
料金|一般600円、高中生350円、小学生200円
Tel|075-841-0096

激動の幕末史をおさらい!「霊山歴史館」

幕末維新の総合歴史博物館。5000点を超える収蔵資料を誇り、常設展・特別展では約100点を展示。再現模型や3Dシアター、撮影やクイズのコーナーなどがあり、幕末維新史について楽しく学べるアミューズメント的空間。

ココに注目!龍馬を斬った刀

京都見廻組の桂早之助が、近江屋で龍馬を斬った脇差だといわれている。血さび、歯こぼれは当時のまま。凶刃に倒れたとき龍馬は齢33歳だった。

幕末維新ミュージアム「霊山歴史館」
住所|京都市東山区清閑寺霊山町1
時間|10:00~17:30、11月10日(土)~12月2日(日)は~18:30 ※受付は閉館30分前
休館日|月曜 ※祝日の場合は開館、翌日休(11月12日、19日、26日、12月17日、24日は開館)
料金|一般700円、高校生400円、中小生300円
Tel|075-531-3773
http://www.ryozen-museum.or.jp

坂本龍馬・中岡慎太郎ら 幕末の志士が眠る「京都霊山護國神社」

日本初の官祭招魂社として建立。背後に広がる霊山は、明治維新史跡公園として整備され、木戸孝允や久坂玄瑞など386基の墓碑が並び、1356 柱が幕末維新の志士として合祀されている。

特に人気が高い龍馬と慎太郎の墓。二人の銅像も建ち、熱心なファンの墓参が絶えない。

京都霊山護國神社
住所|京都市東山区清閑寺霊山町1
時間|8:00~17:00(入山受付は9:00~)
料金|一般300円、中小生200円
Tel|075-561-7124
http://www.gokoku.or.jp
※11月10~11日龍馬よさこい18、11月15日龍馬祭

禁門の変の激戦地「蛤御門(はまぐりごもん)」

所蔵:環境省京都御苑管理事務所

もとは「新在家御門」という名で常に閉門していたが、天明の大火で開門したさまをハマグリにたとえて「蛤御門」と呼ばれるようになった。長州が惨敗した「禁門の変」の激戦地となり、弾丸の跡が残る。

京都御苑(蛤御門)
住所|京都市上京区京都御苑
開館日|終日開苑・入苑自由

text=Ryoko Yamada photo=Katsuo Takashima
2018年10月号「みんなの京都、ナイショの京都」


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