《SABOE OKAYAMA》岡山から
はじまる最先端のお茶の愉しみ方
前編|五感で愉しむ茶房空間
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歴史ある岡山後楽園の門前町に新たなランドマークが誕生した。日本茶を現代の様式に再定義し、世界へ発信する「SABOE」が岡山で手掛けたプロジェクトとは?前編は、「SABOE OKAYAMA」の魅力的な茶房空間についてご紹介。
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香り、音、 手触り、視覚……、
五感で愉しむ茶房空間
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岡山きっての名勝・岡山後楽園。その玄関口にあたり、第二次大戦の空襲による被害を奇跡的に免れた門前町に「福岡醤油ギャラリー」が佇む。
かつて醤油製造蔵や市民銀行の窓口として親しまれてきた「旧福岡醤油建物」を保存改修し、2021年から芸術や教育に関する施設が段階的にオープン。そして2024年11月、食をテーマとした「SABOE OKAYAMA」が開業し、文化施設として完成形を迎えた。
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現代における喫茶の様式を再定義する活動「茶方薈」の実店舗「SABOE」。東京、福岡に続く3店舗目となる岡山は、茶房と売店の併設型店だ。銅の扉の向こう、かつて使われていた蔵は茶房として再生。
カウンターの一席につくと、茶釜の湯の沸く音だけが静かなBGMのように聴こえてくる。カウンター内で迎えるスタッフは、いわば茶会の亭主。主軸となるお茶と菓子のコースに加えて、玉露マティーニやほうじ茶ハイボールといった「茶酒」を提案。夜はバー使いも楽しめる。
さらに奥へ進むと、隠れ家のようなレストランが。こちらでは瀬戸内の食材を中心に、多彩なジャンルのシェフを迎えて不定期でオープンする。
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日本茶のある暮らしを提案する、
SABOEの玄関口
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茶房の扉の左隣、「茶」と書かれた白い暖簾をくぐると、そこは売店。邸宅の応接室だった場所を改修し、古の薬局やフレグランスショップを思わせる凛とした空間によみがえらせた。棚に整然と並ぶのは、日本茶の特徴をとらえた独自の製法によるブレンド茶のシリーズ「T., Collection」。
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一部試飲も用意されているので、ここでラインアップを確かめてから茶房へ向かうのもよし、茶房で味わって気に入ったブレンドのリーフティーやティーバッグを土産品に買い求めるのもよし。もちろん売店のみの利用もウェルカムだ。
日本茶の可能性を追求し、在り方をアップデートするSABOE OKAYAMA。門前町に誕生した新たなランドマークから、目が離せそうにない。
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日本茶と和菓子のペアリングを愉しむ
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text: Aya Honjo photo: Maiko Fukui
2025年2月号「温泉のチカラ」