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《SABOE OKAYAMA》岡山から
はじまる最先端のお茶の愉しみ方
前編|五感で愉しむ茶房空間

2025.1.30 PR
《SABOE OKAYAMA》岡山から<br>はじまる最先端のお茶の愉しみ方<br><small>前編|五感で愉しむ茶房空間</small>

歴史ある岡山後楽園の門前町に新たなランドマークが誕生した。日本茶を現代の様式に再定義し、世界へ発信する「SABOE」が岡山で手掛けたプロジェクトとは?前編は、「SABOE OKAYAMA」の魅力的な茶房空間についてご紹介。

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香り、音、 手触り、視覚……、
五感で愉しむ茶房空間

茶道具の美しさにも目を奪われる。スクエア型の柄杓はSABOEオリジナル。3サイズを使い分けることで、多様なお茶ごとに最適な湯量を直感的にすくうことができる

岡山きっての名勝・岡山後楽園。その玄関口にあたり、第二次大戦の空襲による被害を奇跡的に免れた門前町に「福岡醤油ギャラリー」が佇む。

かつて醤油製造蔵や市民銀行の窓口として親しまれてきた「旧福岡醤油建物」を保存改修し、2021年から芸術や教育に関する施設が段階的にオープン。そして2024年11月、食をテーマとした「SABOE OKAYAMA」が開業し、文化施設として完成形を迎えた。

蔵の趣を生かして再生した茶房は全8席。カウンターには炉が切られ、茶釜からふわりと湯気が立ち上る。自然光が入りにくい構造で、繭の中にいるような心地よさ

現代における喫茶の様式を再定義する活動「茶方薈さぼえ」の実店舗「SABOE」。東京、福岡に続く3店舗目となる岡山は、茶房と売店の併設型店だ。銅の扉の向こう、かつて使われていた蔵は茶房として再生。

カウンターの一席につくと、茶釜の湯の沸く音だけが静かなBGMのように聴こえてくる。カウンター内で迎えるスタッフは、いわば茶会の亭主。主軸となるお茶と菓子のコースに加えて、玉露マティーニやほうじ茶ハイボールといった「茶酒」を提案。夜はバー使いも楽しめる。

さらに奥へ進むと、隠れ家のようなレストランが。こちらでは瀬戸内の食材を中心に、多彩なジャンルのシェフを迎えて不定期でオープンする。

茶房と一転して、開放的な雰囲気のレストラン。こちらでは月に2回程度のペースで、岡山をはじめ県外、海外から和洋折衷のゲストシェフを招いてイベントを開催する予定
茶房奥のレストランへと続く、路地のような秘めやかな廊下。建物の記憶を残すため段差はあえてそのままにし、沓脱石には岡山の銘石である万成石を使用している

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日本茶のある暮らしを提案する、
SABOEの玄関口

ノスタルジックな照明や天井などに、応接室だった往時の面影を残す売店。カウンターの表情豊かな石材は、かつてこの場所にあった暖炉の風合いに近いものが使用されている

茶房の扉の左隣、「茶」と書かれた白い暖簾をくぐると、そこは売店。邸宅の応接室だった場所を改修し、古の薬局やフレグランスショップを思わせる凛とした空間によみがえらせた。棚に整然と並ぶのは、日本茶の特徴をとらえた独自の製法によるブレンド茶のシリーズ「T., Collection」。

T., Collectionの試飲コーナー。試飲用の小さな盃に、自分でお茶をすくって飲むことができる。使用した盃は水を張った鉢へ。用意されているブレンド茶は常時3種ほど

一部試飲も用意されているので、ここでラインアップを確かめてから茶房へ向かうのもよし、茶房で味わって気に入ったブレンドのリーフティーやティーバッグを土産品に買い求めるのもよし。もちろん売店のみの利用もウェルカムだ。

日本茶の可能性を追求し、在り方をアップデートするSABOE OKAYAMA。門前町に誕生した新たなランドマークから、目が離せそうにない。

季節の道明寺羹や棗バターといった菓子は系列の和菓子店「HIGASHIYA」から。SA BOE限定で、竹炭大豆などの豆菓子も。エレガントなパッケージも魅力
オリジナルの茶器も販売。ガラスの急須など、エレガントな形状で機能性も追求した美しいデザインの品々が揃う。一部の湯飲みやグラスは茶房でも使われている

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【中編】
日本茶と和菓子のペアリングを愉しむ

 
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《SABOE OKAYAMA》

前編|五感で愉しむ茶房空間

中編|日本茶と和菓子のペアリングを愉しむ

後編|瀬戸内の旅の起点をSABOEに

text: Aya Honjo photo: Maiko Fukui
2025年2月号「温泉のチカラ」

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