スパイスを料理に使うと
どんな効果がある?
|スパイスの基礎知識
昔もいまも世界中の人々を魅了し、昨今は日本ならではのものも注目されているスパイス。スパイスを知れば、日々の料理や暮らしがちょっとおもしろくなること間違いなし!今回は、エスビー食品のスパイス&ハーブマスター・磯部友美さんの監修のもと、スパイスを料理に使うとどんな効果があるのかを解説!
監修=エスビー食品
スパイス&ハーブマスター 磯部友美
エスビー食品の広報・IR室に所属。レシピ開発、資料収集、全国のセミナー・イベントでの講師活動を行うほか、さまざまなメディアを通じてスパイスやハーブの魅力を紹介している。
Q.料理にスパイスやハーブを取り入れると、
どんな効果が生まれる?
A.香りづけ・色づけ・辛みづけの効果が生まれる
スパイスとハーブの主な効果は、香りづけ、色づけ、辛みづけの3つ。香りづけは、ほぼすべてのスパイスとハーブが共通してもつ働きで、料理においては香りをどう生かすかが一番のポイントとなる。香りは精油(エッセンシャルオイル)といわれる揮発性の成分で、形態によりその出方に違いがあることを知っておこう。また、料理は目でも味わうといわれるように、彩りのよさも食欲に影響する大事な要素だ。唐辛子やコショウなどの辛みは料理の味を引き締めたり、食欲を増進させたりする。日本ではスパイスと聞くと辛みをもつ香辛料のイメージが強いが、それらはごく一部であり、全体の1割にも満たない。辛みが苦手な人や子どもでも、スパイス料理を楽しめるのだ。
〈香りづけ〉

シナモン、クローブ、八角など料理にスパイス特有のよい香りをつけると、素材の美味しさがぐんと引き立つ。ホールを使って間接的に香りをつけると洗練された仕上がりに。パウダーを使えば瞬時に香りが立つ。
カレーを煮込む際に入れるローレルは、肉などの臭み消しに最適。ローレル自体は主張し過ぎないように。
〈色づけ〉

食卓を美味しい色で彩る。ターメリック、サフラン、パプリカなど鮮やかな色のスパイスで、料理に食欲をそそる色みをつけるほか、パセリ、ミントなどフレッシュハーブで料理やドリンクに彩りを添える。
パエリアに欠かせないスパイスといえばサフラン。水に浸すと黄金色の色素とエキゾチックな香りが出る。
〈辛みづけ〉

ひと言で辛みといっても、唐辛子の舌が焼けるようなホットな辛み、こしょうのピリッとしたシャープな辛み、からしの鼻に抜けるツンとした辛みなどさまざま。それぞれの特性を生かし、少しずつ味を見ながら加えるといい。
麻婆豆腐は、調理中にソラマメと唐辛子を主原料にした豆板醤を、仕上げにしびれる辛みをもつ花椒を使う。
スパイスやハーブの
効果はほかにも……!
〈殺菌、抗菌、防腐〉

クローブ、シナモンなどその主成分がもつ殺菌、抗菌作用が利用されてきたスパイスは多く、昔は肉の保存の防腐剤として使われていたほど。保存食にスパイスを用いるのは、風味づけ以外にも、こうした名残があるようだ。
〈味つけ、味の引き締め〉

鰻の蒲焼きに欠かせない山椒、白焼きに添えるわさびは、香りをつけるのと同時に鰻の脂を口の中で断ち切り、味わいを引き締める効果がある。ステーキにかけるコショウ、鶏鍋に使う柚子胡椒も同様に料理を引き締める。
〈臭み消し〉

ラムや豚肉にローズマリーがよく使われるように、スパイスとハーブには、魚や肉など素材の臭いを和らげる、マスキングといわれる効果がある。臭み消しが目的のときは、特にスパイスの使い過ぎに注意したい。
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text: Yukie Masumoto photo: S&B FOODS
2025年11月号「実は、スパイス天国ニッポン」



































