《ROKU KYOTO, LXR Hotels & Resorts》
京都の奥座敷・洛北でリゾートステイ
京都は洛北、喧騒から離れた自然豊かなロケーションに類いまれなるラグジュアリーホテルがオープン。京都の奥深い美意識が息づく地で、また新たな歴史がはじまった。
京都市中心部から車で20〜30分も走れば、そこは洛北の地。街中と一転し、しんと静謐な空気に包まれる。鷹ヶ峰・鷲ヶ峰・天ヶ峰を総称した鷹峯三山。そのふもとに2021年9月、「ROKU KYOTO, LXR Hotels & Resorts」が誕生した。アジア太平洋地域で初進出となる、ヒルトンの最上位ブランドとあって、洗練を極めたラグジュアリーホテルとして熱い注目を集めている。
「しょうざんリゾート京都」の一画に位置し、ホテルの敷地面積は約2万3000㎡と圧巻のスケールだ。世界有数のラグジュアリーホテルで実績をもつ「BLINK Design Group」が手掛けたインテリアデザインのコンセプトは、アーティストレジデンス。歴史をひも解けば、ここは江戸時代初期に本阿弥光悦が芸術村を築き、琳派発祥の地ともいわれる場所だった。アライバルエリアは漆、客室は京唐紙、レストランは竹などのアート作品が飾られ、ゾーンごとにテーマの異なるマテリアルが、滞在をよりドラマチックに彩る。モダンで快適なしつらえと、長く継承されてきた職人技が融合。さながら現代によみがえった芸術村だ。
客室は5タイプ、全114室を展開。どの部屋も華美さを抑えつつ上質なしつらえで、この上ない寛ぎを誘う。中でもユニークなのは「プールサイドデラックス」だろう。窓の外は33㎡ものプライベートテラス。そしてテラスのドアを開ければ、屋外サーマルプールへと直接アプローチできるのだ。サーマルプールは天然温泉を使用しているため、ほどよい温かさでオールシーズン利用可能。ひと泳ぎすれば、鷹峯三山の雄大な自然とひとつになるような感覚に。スパ施設「THE ROKU SPA」に隣接しており、スパやフィットネスの利用もスムーズ。心身を解き放つ、リゾートでのひとときが待っている。
最上階のプレミアフロアに位置するスイートルームは、鷹ヶ峰の頂を望む「PEAKスイート」、天神川越しに山麓を一望する「ROKUスイート」と命名された2室。いずれもリビングとベッドルームが50㎡ずつ、計100㎡という贅沢な広さ。西陣織などのアートワークを随所に配した気品漂うしつらえと、山々の幽玄な眺めが一体となり、ここにしかない奥行きのある美しさをもたらす。ホテルラヴァーたちが羨望してやまない、癒しのスイートだ。
客室風呂に天然温泉を引き込んだ「ガーデンデラックス」も見逃せない。広々としたバスルームの窓を開け放てば、目の前のプライベートガーデンを眺めつつ、露天風呂の趣が満喫できる。
安らぎを演出する、多彩な趣向が凝らされた空間。洗練を極めた非日常を感じさせながら、決して気負わず過ごせるのがうれしい。おこもりを愉しむ、郊外型のリゾートホテルの完成形がここにある。
ホテルのどこにいても目を楽しませるのが、広大な水盤。鷹峯三山を映す“逆さ三山”など、周囲の自然を鮮やかに映し込む。水と緑が織りなす景観は、いままで知らなかった特別な京都に出合ったようで、心が洗われる。
客室棟から水盤を望みながら通路を進み、レストラン「TENJIN」へ。開放的なフロアの軸となるのは、ナチュラルフレンチをテーマとする「オールデイダイニング」。アラカルトにもコースにも対応する懐深さが魅力だ。クラシックなフレンチの技法をベースに、和の食材や新たな感覚をミックスした品々は、新鮮な口福を与えてくれる。アフタヌーンティーは、ぜひ「ENGAWA」のテーブルへ。窓の外に木々が迫り、四季の移ろいがひと際感じられる。気候がいい季節にはテラス席も心地いい。
このほか、特別コースメニューを提供する完全予約制「シェフズテーブル」、ウイスキーや創意豊かなカクテルなどが楽しめる「ザ バー」も併設されている。シーン別で選ぶことができ、忘れ難い美食体験がかないそうだ。
樹齢400年のシンボルツリー・北山杉に迎えられてはじまった滞在は、時間とともに快適さが深まっていく。鷹峯三山のふもとに抱かれた場所で、清らかなエネルギーに満たされる休日になるだろう。
レストラン「TENJIN」で
季節を映すフレンチを
目にも愉しいアフタヌーンティー
ウイスキー飲み比べやハーブたっぷりジンも
ギフトにもいいアメニティ
ROKU KYOTO, LXR Hotels & Resorts
住所|京都府京都市北区衣笠鏡石町44-1
Tel|075-320-0111
客室数|114室
料金|1室 8万2000円〜(税・サ別)
カード|AMEX、DINERS、JCB、Master、UC、VISA
IN|15:00
OUT|12:00
夕食|フレンチ(レストラン)
朝食|洋食、和食(レストラン)
アクセス|車/JR京都駅から約30分、バス/京都市営バス金閣寺道 バス停から徒歩約15分
施設|レストラン、バー、ティーハウス、サーマルプール、サーマルルーム、スパ、フィットネスルーム
text: Aya Honjo photo: Mariko Taya
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