富山の休校・廃校でトップシェフが共演!とやま学びレストラン「レスコラ」
非日常の空間として生まれ変わったかつての学び舎で、富山の旬の食材を味わう一夜限りのレストラン。富山の魅力を五感で味わい、その未来に想いを馳せる特別な夜が待っている。
休校・廃校になる学校が地元の特別な空間に
2019年6月15日、富山県の旧魚津市立大町小学校を舞台に一夜限りのレストラン「レスコラ(ReSCHOLA)」がオープンした。その名は「回復」を意味し、レストランの語源でもあるrestoreと、「学校」を意味するscholaに由来する。企画したのは、富山市に本社を置く北日本新聞社。少子化などを理由に県内で休校・廃校になる学校が相次ぐ中、そうした学校をレストランとして再利用する。とはいえ、単に建物を再利用するプロジェクトではない。学校は、地域に根ざしたものであり、地元の人々が集う学び舎。そこには時を超えて記憶されるさまざまな想いやエネルギーがある。その特別な空間に人々が再び集い、富山の食を通じて地域を深く知ることで、富山の魅力にあらためて気づくきっかけとなり、その未来につなげたいという想いが込められている。
独特の地形が育んだ富山湾ならではの海の幸。漁期は4〜11月、最盛期は6〜7月。鮮度が落ちるのが早く、かつては、生の白エビを味わえるのは漁港近辺のみという幻の海老だった。
富山の旬の食材をテーマに二人のシェフが共演
レスコラはひとつの季節にひと晩だけオープンする。料理を手掛けるのは、県内で活躍するシェフと県外から迎えるシェフの二人。その季節ならではの富山の食材をテーマに、それぞれがメニューを考案し、8皿からなるひとつのコースを完成させる。第1回のテーマは白エビ。参加者は、富山市の「Wine Bar alpes」店主・池崎茂樹さんが用意したワイン、地元の設計デザインチームによる晩餐会風のインテリア、音楽家の阿部海太郎さんによるオリジナル楽曲、画家のnakabanさんによるライブドローイングとともに、富山の魅力を文字通り五感で味わった。
アヒルストア店主 齊藤輝彦さん
大学卒業後、設計事務所勤務などを経て、2 008年に妹の和歌子さんと東京・富ヶ谷にワインバー「アヒルストア」を開業。気取らない雰囲気で自然派ワインと料理を楽しめる店として人気を集めるLévoオーナーシェフ 谷口英司さん
料理人一家に生まれ、料理の道を志す。フランスの3つ星店を含め、国内外で修業を重ねた後、2014年に「Lévo(レヴォ)」を富山市で開業。フレンチや郷土料理を超越した前衛的地方料理を提供する
11月には第2回も予定。ぜひ富山の食の魅力を体感しに行きたい。
【11月9日開催】第2回「レスコラin南砺市利賀村」参加者募集中!
富山と岐阜の県境にある山里・南砺市の利賀村で開催。1996年に廃校となり、現在は宿泊も可能な研修施設となっている旧坂上小学校で開催される。
谷口英司シェフ/富山県富山市「Lévo(レヴォ)」※2020年12月に富山県利賀村に移転
東森俊二シェフ/東京都目黒区「Cignale ENOTECA(チニャーレ・エノテカ)」
【第2回の旬の食材】ジビエ(予定)
期日:2019年11月9日(土)17:00〜
会場:富山県南砺市利賀村・旧坂上小学校
住所:富山県南砺市利賀村坂上18
参加費:1万5000円(税・サ込)
※富山駅、高岡駅、新高岡駅から送迎バスあり(別途料金) ※15:00から貸切バスで利賀村内をめぐるツアーもオプションで用意【申し込み】
レスコラ(ReSCHOLA)
締め切り:2019年10月28日(月)
※応募多数の場合は抽選
文=成田美友
2019年11月号「すごいぜ!発酵」
≫1軒のレストランが地域を変える。谷口英司シェフ率いる「L’évo(レヴォ)」が富山県利賀村にオーベルジュとして移転オープン!