フードライター《松浦達也》が
オススメする“身体が悦ぶ食材”6選
｜健康づくりは、食べるものから。

毎日の暮らしに欠かせない“食”。いつでもどこでも食べ物が手に入るいまこそ、何を選んで食べるのか？を大切にしたいもの。そこで今回は、そこで食に精通しているフードライターの松浦達也さんに“身体が本当に悦ぶ食材”として、お肉を中心に6つおすすめを教えてもらった。生産者のこだわりと優しさが詰まった美味しい逸品を紹介しよう。

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放牧豚の肉々しさを楽しみたい
「やまあい村」 走る豚

熊本の山中で、全国的にも珍しい放牧飼育を行っている。林の木々の間を自由に駆け回る豚は運動量が多く、筋肉質で身質が緻密。肉は赤身の色み同様、味も濃くなる。「肩は特によく動かす部位なので、走る豚の肉質の特徴がより強く出やすい。しゃぶしゃぶにするのはもちろん、しっかりした肉々しさがあるので、ショウガ焼きにするのもおすすめです」

走る豚 肩ローススライス
産地｜熊本県
価格｜1290円
内容｜200g
問｜ natural natural
注文｜Web
Tel｜0120-070-529
HP｜https://hashirubuta.com

一年を通した放牧と名精肉店の技が生む澄んだ旨み
「駒谷牧場」 様似さまにポーク

北海道様似町の山中でのびのびと育ち、名精肉店「サカエヤ」による“手当て”によって仕上げられた、軽やかな旨みと澄んだ味わいの豚肉。山で一年中放牧し、自家ブレンドの飼料で育てている。「甘みを感じられる脂を残す仕上がりで、しゃぶしゃぶにすると脂の質のよさが際立ちます」

産地｜北海道
問｜サカエヤ
注文｜Web
Tel｜077-563-7829
HP｜www.omi-gyu.com　※不定期入荷

野生に限りなく近い環境で育った、癖になる美味しさ
「駒谷牧場」 ジビーフ

“完全放牧野生牛”とうたう通り、一年中昼夜を問わず放牧している。2018年には有機JAS認定を取得。雌牛の群れと1頭の種牛で自然交配させる方法も他に類を見ない。「肉質は赤身で、草を食んだ牛ならではの味と香りです。熱烈なファンがいるのもうなずけます」

ジビーフ（完全放牧野生牛）　スライス（部位おまかせ）
産地｜北海道
価格｜2592円
内容｜300ｇ
問｜サカエヤ
注文｜Web
Tel｜077-563-7829
HP｜www.omi-gyu.com　※不定期入荷

畜産の未来を探る牧場が手掛ける黒毛和牛
「CHIKUDAN」 完全放牧和牛“廻”

網走の広大な自然の中を開拓し、黒毛和牛を放牧して育てることで唯一無二の肉の味わいを追求。日本の畜産が抱える課題や、環境に対する負荷などを考慮した、新しい畜産を模索している。「飼料設計によって肉の味わいが異なり、伸び代十分。期待しています」

“廻”（めぐり）サーロイン
産地｜北海道
価格｜1905円／100g
内容｜1㎏～
問｜畜壇
注文｜Web
HP｜https://chikudan.jp/meguri
※不定期入荷。都度、販売キロ数に変動あり。

牧草のみで育ちながらも穏やかな味わい
有機北里八雲きたざとやぐも牛

肉牛において有機JAS認証を国内ではじめて取得し、100%牧場産の牧草のみを与えて肥育する。「グラスフェッドビーフの中では穏やかな味わいで、放牧牛初心者向け。焼き肉にする場合、片面をしっかり焼いて7割火入れし、裏返して残り3割を焼くとジューシーに」

有機北里八雲牛 肩ロース焼き肉用
産地｜北海道
価格｜3915円
内容｜200ｇ
問｜ビオ・マルシェ
注文｜Web
Tel｜0120-06-1438
HP｜https://biomarche.jp　※会員のみ購入可

生産から食卓まで健全な方法でつくられる
「ELEZO」 ローストハムと蝦夷鹿サラミ

「命から皿の上まで」を掲げ、畜産からハンティング、食肉加工、料理としての提供までを一貫して行うELEZO。いかに生き物に負荷をかけず、よい状態で精肉するかにこだわり、そのすべての工程をコントロールしている。自社で生産する放牧豚は、筋肉質で豊かな旨みが特徴。創業以来手掛けるジビエの質にも定評がある。

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text: Natsu Arai, Miki Yagi　photo: Norihito Suzuki, Atsushi Yamahira
2025年6月号「人生100年時代、食を考える。」