八百屋「warmerwarmer」
代表《高橋一也》がオススメする
“身体が悦ぶ食材”6選
｜健康づくりは、食べるものから。

毎日の暮らしに欠かせない“食”。いつでもどこでも食べ物が手に入るいまこそ、何を選んで食べるのか？を大切にしたいもの。そこで今回は、古来種野菜を取り扱う八百屋「warmerwarmer」代表の高橋一也さんに“身体が本当に悦ぶ食材”を教えてもらった。生産者のこだわりと優しさが詰まった美味しい逸品を紹介しよう。

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八百屋「warmerwarmer」代表
高橋一也（たかはし かずや）
全国の有機農業生産者・関連団体と連携しながら、次世代のオーガニック市場の開拓に邁進。著書に『古来種野菜を食べてください。』（晶文社）など。

代々受け継がれる畑で伝承野菜を守る
「伝承野菜農家 森の家」 甚五右ヱ門芋

室町時代から一子相伝で守り抜いてきた里芋。一般的な品種よりも収穫量が少なく、神がかった美味しさからリピーターも多い。「里芋とはまったく違うもちもちの食感。きぬかつぎにして醤油をつけるだけでも十分に美味しく、昔の人と同じものが食べられる感動もあります」

甚五右ヱ門芋【特選】
産地｜山形県
価格｜5940円
内容｜2㎏
問｜伝承野菜農家 森の家
注文｜Web、電話、Fax
Tel｜0233-63-2651（Faxも同様）
HP｜www.morinoie.com

不耕起栽培で育った愛知の野菜
「とるたべる」 季節の野菜セット

「野崎早生白カリフラワー」や「大高菜」など、固定種・在来種を基本とした約50種の野菜を栽培。当初は無農薬・無化学肥料による栽培を行っていたものの、より環境負荷が少ない畑づくりを目指し、現在は動物性堆肥を使わない不耕起栽培に挑戦している。「2024年から出荷がはじまった、これからが楽しみな若手の農家です。地域の在来種を守ることで、持続可能性を超えた永続性を追求しています」

季節の野菜セット
産地｜愛知県
価格｜3000円
内容｜6～8品目（時期によって異なる）
問｜とるたべる
注文｜Web
Instagram｜＠toru_taberu

生物とともに育ち、天日干しで仕上げる
「かえるすたいる」 古代米

美しい景観と持続的な暮らしを未来に残したいとの思いから、高隈山系の清らかな水を用いて無肥料・無農薬で米と野菜を栽培。里と水辺の環境を守りながらの農業には、風土そのものが凝縮されている。「鹿児島の伝統野菜も手掛ける勢いのある農家。自然を味方にした農法は、生物多様性の保全にもつながっています」

問｜かえるすたいる
注文｜Web
Tel｜0968-79-7111
Instagram｜＠kaerustyle

自家採種・自然栽培で在来種を守る
「田村種農場」 大豆 山白玉

岩手県久慈市山根地区の在来品種・山白玉は、大豆特有の青臭さがほとんどなくショ糖成分が多いため、甘みや旨みが強く感じられる。「岩手・盛岡周辺の在来種から種採りして栽培している農家です。在来種を食べる幸せは、風土そのものをいただけるところにありますね」

在来種・山白玉大豆
産地｜岩手県
価格｜1300円
内容｜1㎏
問｜田村種農場 田村和大
注文｜Web
HP｜https://tmrsf.stores.jp

伝統野菜でつくる昔ながらの漬物
「T-FARM.」 沼山大根の漬物

秋田県大仙市で無農薬自然栽培の農業に取り組む農家。2018年には横手市沼山地区でいぶりがっこ用としてつくられていた伝統野菜「沼山大根」を復活させることに成功した。「仲間3人で伝統野菜の普及活動の一環として、青首大根の一種である沼山大根で昔ながらの本物の漬物をつくる取り組みをしています」

産地｜秋田県
問｜T-FARM.
注文｜Web、メール
Tel｜090-5591-3698
Mail｜t.farm.0516@gmail.com
Instagram｜@tfarm0516

ニンジン農家が手掛ける果肉たっぷりのジュース
「南風農園」 ニンジンジュース

すべての畑で有機JAS認証を取得。土地との相性などを検討した結果、栽培品目をニンジンに限定し、微生物がすみやすい環境を目指している。「伝統野菜『大根子ニンジン』の種を見つけて復活させるなど、地域の在来種も守ろうとしている農家。土と水が食感と味をつくります」

産地｜青森県
問｜南風農園
注文｜Web
Tel｜0178-20-9152
HP｜www.nanpufarm.com

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text: Natsu Arai, Miki Yagi　photo: Norihito Suzuki, Atsushi Yamahira
2025年6月号「人生100年時代、食を考える。」