カジュアル骨董①
『骨董を選ぶポイントは?』
バスハウス 郷古隆洋
奥深い骨董の世界だが「カジュアル」と名がつくと身近に。生活の中で気軽に使えるカジュアル骨董の魅力や選び方をスイムスーツ・デパートメントの郷古隆洋さんに伝授していただいた。
ユナイテッドアローズ、ランドスケーププロダクツを経て2010年にスイムスーツ・デパートメントを設立。
ヴィンテージ雑貨を販売するバスハウスを運営
骨董を選ぶポイントは?
1.時代が生み出す奥行き感
2.自分の心に響く
3.手頃な価格
4.力強さがある
5.日常使いができる
郷古さんが考えるカジュアル骨董とは?
味わいを増した古い道具が普段から好きという人や、これから古いモノを取り入れた暮らしをはじめたい人にとって「骨董」は次なるステップを楽しむ上でも気になるワード。だが、そもそも骨董とはどんなものなのか。
1934年にアメリカで制定された通商関税法によると「製造から100年以上を経過した工芸品や美術品」と定義されているが、日本国内では製造から数十年経った古いものを骨董品と呼ぶことが一般的になっているようだ。
古い道具や雑貨との出合いを求め、世界各地の蚤の市や国内の骨董市へ通う郷古隆洋さんは、「稀少価値のある骨董品を手に入れて飾っている方もいますが、僕はやはり道具は暮らしの中で使われているときが一番美しい姿だと感じます。
コレクションとしてではなく、手を伸ばせる価格で、気を遣わずに生活に取り入れられるもの。これを定義とする『古いものを気軽に楽しむ=カジュアル骨董』からはじめるのがおすすめです」と話す。そんなカジュアル骨董と出合えるのが骨董市。次回は郷古さんの買い付けに同行し、選び方のコツを教えていただいた。
文=室田美々 写真=とうどう美由紀