木工作家・吉川和人さんの
木の可能性を生かすものづくり【後編】
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木の個性に向き合い、暮らしに寄り添うアイテムや存在感を放つオブジェを手掛けている木工作家・吉川和人さん。木の可能性を生かすものづくりで、人と森をつなぎ、自然と共生する豊かさを伝えている。
さまざまな国産材を使った日用品や家具など、吉川さんがつくる美しさと実用性を兼ね備えた作品の数々を紹介する。
吉川さんがつくる機能美あふれたアイテム
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翼果(よくか)と呼ばれる、プロペラのような形状の種子からイメージしたカエデ材のバターナイフ。洗練された美しいシルエットは、手馴染みがよく握りやすく塗りやすい。4180円〜
日々の暮らしの中で、木に触れる愉しみを教えてくれる吉川さんの作品。多種多様な国産材を使った日用品や家具には、使い心地を突き詰めたものに宿る美しき佇まいがある。
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すらりとした定番スプーン。一削りひと削り仕上げるため、最も手間がかかるそう。木によって表情ががらりと変わる。ヤマナシ、サクラ、カシ、カエデ2種(写真上から)5280円〜
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水の滴をかたどった取り分け用の匙。料理を取り分けやすいように匙面を薄く仕上げる。柄が短いため手指のような感覚で食べ物と親密な距離感を楽しめる。カエデ(白)、サクラ(茶)7480円
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サクラ材のどっしりとしたリム付き皿。肉料理のために仕立てた皿は、ナイフを受け止める厚みと汁がこぼれないようにリム幅をデザイン。食材の色が映える、力のある皿だ。2万2000円〜
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クリ材のチェストは、シンプルな造形ながらも上品な佇まい。つまみには丈夫なナラ材を使用。日々の生活での経年変化を愉しみたい。受注生産品のため引き渡しまで半年以上。30万8000円〜
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真鍮を組み合わせたクリ材のハンガー。優美なデザインながら服が滑らず、そのカーブは肩のかたちを崩さない。美しいフォルムのハンガーは、掛けているだけで絵になる優れもの。5500円〜
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工房の横を流れ、伊勢神宮付近まで続く清流「宮川」の石のかたちをもとにデザインした大台町産や三重県産のヒノキ材を使ったミラー。木をよく知る地元の「三重額縁」が曲げ加工や仕上げを担う。置いても掛けてもさまになる。小6万2700円〜、大7万5900円〜。
「森へ行く日」https://dayinforest.stores.jpで注文可能
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Instagram|https://www.instagram.com/kazutoyoshikawa
text: Yukiko Mori photo: Kenta Yoshizawa
Discover Japan 2023年9月号「木と生きる」