ART

Sense Island -感覚の島- 暗闇の美術島 2021
アートを通して体感する夜の猿島とその自然

2022.2.5
Sense Island -感覚の島- 暗闇の美術島 2021<br><small>アートを通して体感する夜の猿島とその自然</small>
HAKUTEN CREATIVE(高橋匠/中榮康二/原慎太郎)「Observation Clock -時の観測台-」

夜の無人島・猿島全体を使った、暗闇を感じる夜間限定のアートプロジェクト「Sense Island -感覚の島- 暗闇の美術島 2021」が、2年ぶりに〜3月6日(日)まで開催中。

観客はスマートフォンを自身で封筒に封印し、一度島内に放たれると、暗闇の中で自分の感覚を研ぎ澄ませて猿島の自然と作品に対峙する。この芸術祭は、自然と時間と感覚に向かい合う唯一無二の芸術祭として実施。テクノロジーや時間の概念を取り払い、猿島にある自然の文脈を感じ自分自身と向き合うような作品や体験を通して、元々私たちが持っていたであろう”感覚”をもう一度取り戻したい。これまでの生活がコロナウイルスによって激変した今だからこそ、その思いを強く持ち、再び猿島で開催される。

今回は、世界各地で活躍するアーティストや注目の若手アーティストなど13組が参加し、猿島の古い記憶やや音を想起させる作品を発表。かつて要塞だった猿島の姿をアートを通じて新しい視点で捉え、未来へと伝えていくーーー。

猿島について

忽那光一郎「風速0 SR08」

明治時代からの砲台跡が史跡に指定され歴史遺産としても貴重な猿島は、一周歩いて40分程度で回れる小さな無人島。夏には家族連れがBBQを楽しんだり、散策をするなど観光で賑わう。

日蓮上人が難破し島に流れ着いたときに、白猿が陸へ導いたという伝説や、ペリー来航の際にはこの島のすぐ横を船で通ったことからペリー島とも呼ばれていたなど、歴史にも深く刻まれた島。

Observation Clock -時の観測台-

猿島に残る砲台跡地を舞台に、参加しているHAKUTEN CREATIVEがいくつかの作品を制作した。

HAKUTEN CREATIVE(高橋匠/中榮康二/原慎太郎)「Observation Clock -時の観測台-」

猿島の観測台
猿島の観測台要塞であった猿島には多くの砲台跡が残っている。砲台の機能であった「監視」という行為を、猿島から見える美しい景色を「観測」する装置へ転換。人々の豊かさや平和を願うメッセージを込めた。

HAKUTEN CREATIVE(高橋匠/中榮康二/原慎太郎)「Observation Clock -時の観測台-」

記憶の観測台
砲台の周りをスキャンするように一周する光。猿島の歴史と共に育まれてきた自然の姿、形を美しく浮かび上がらせ、島に刻まれてきた時を感じさせる場を作った。漂着した流木、崖からこぼれ落ちた岩石など、島の記憶の輪郭から過ぎ去った時間を観測する。

HAKUTEN CREATIVE(高橋匠/中榮康二/原慎太郎)「Observation Clock -時の観測台-」

時の観測台
砲台をゆっくりと照らしながら回る光。忙しない世の中だからこそゆっくりと時と向き合うことができる場を作った。時間を刻む光は砲台の表情や周りの環境を照らし、その場所の歴史や自然を感じるきっかけを作り出す。

HAKUTEN CREATIVE
“体験”を通じて「感動」と「共感」を創り出すクリエイティブ集団。昨今では、自主的なインスタレーションやアートワークなど様々なアプローチで体験を拡張し続けている。

井村一登「Spherical Mirage」

そのほかにも、猿島の歴史をリサーチし風景の分解・合成を試みた井村一登さんの作品や、猿島の各所に見られる赤い煉瓦のイメージをモチーフにライトボックスの彫刻やレリーフを制作した中﨑透さんの作品など、世界各地で活躍するアーティストや注目の若手アーティストの作品も展示されている。

井村一登(いむら・かずと)
1990 年京都市生まれ。2017 年東京藝術大学大学院美術研究科先端芸術表現専攻修了。2021年に個展「井村一登展 mirrorrim」。 同年「NONIO ART WAVE AWARD 2021」審査員特別賞名和晃平賞受賞。ハーフミラー、球体鏡、LEDなどを用いて視覚や認識にかかわる光学的作品を手がける。近年は鏡の歴史とルッキズムに関心を寄せ、鏡の素材・技法を再構成し「自分が映らない」鏡を制作している。

中﨑透「Red bricks in the landscape」

中﨑透(なかざき・とおる)
1976 年茨城県生まれ。美術家。現在、茨城県水戸市を拠点に活動。看板をモチーフとした作品をはじめ、パフォーマンス、映像、インスタレーションなど、形式を特定せず制作を展開している。2006年末より「Nadegata Instant Party」を結成し、ユニットとしても活動。2007年末より「遊戯室(中﨑透+遠藤水城)」を設立し、運営に携わる。2011年よりプロジェクトFUKUSHIMA!に参加、主に美術部門のディレクションを担当。島内に残るレンガからイメージを想起させた作品を展示予定。

Natura Machina(筧 康明/Mikhail MANSION/WU Kuan-Ju)「Soundrform no.2 Nature Machina」

ただのアート鑑賞にとどまらない、暗闇と自然と訪れる人の感覚が織りなすコラボレーションを、ぜひ体感してみてはいかが。

Sense Island -感覚の島- 暗闇の美術館2021
会期|〜3月6日(日)
※金土日及び祝日と2月10日(木)の計22日間
会場|猿島一帯(神奈川県横須賀市猿島1番
船の運航スケジュール
三笠発|16:50(3月4・5・6日のみ16:30)/17:35/18:15
猿島発|18:30/19:15/20:00/20:30
※当日チケットカウンターで案内された便で帰着。
入場料|大人(高校生以上)3500円、小・中学生 1500円、横須賀市民大人(高校生以上)2500円、横須賀市民小・中学生 1000円
※上記金額に往復乗船料、入園料、観覧料を含む。
https://senseisland.com

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