HOTEL

寺院に触れ、穏やかな寛ぎに抱かれる。「三井ガーデンホテル京都河原町浄教寺」

2021.2.15
寺院に触れ、穏やかな寛ぎに抱かれる。「三井ガーデンホテル京都河原町浄教寺」

京都市下京区に誕生した「三井ガーデンホテル」は、寺院とホテルが共存した施設。敷地内には参道や灯籠が配され、館内の随所に寺院の収蔵品や歴史ある美術品が展示されています。また、ここに泊まった際にぜひ参加してほしいのが、本堂で毎朝行われる浄土宗のお勤め体験。お経拝聴や焼香などを行うことで、身も心も清められてリフレッシュできます。(要事前予約・有料)

この地の歴史について

およそ1600年代後半「京絵図」(京都府立京都学・歴彩館所蔵)

平安時代
平清盛が栄華を極めた平安時代、この地は平安京の最東端にあり幅30mを誇る東京極大路(ひがしきょうごくおおじ)に位置していました。
※現ホテルロビーは、ちょうど平安京の東端の境界に位置しています。

南北朝時代
14世紀の南北朝時代には、今でも有名な衹園祭の山鉾巡行が行われるようになり、7月17日の先祭にはこの東京極大路を四条から五条まで下りました。
※1955年まで衹園祭の山鉾巡行は寺町通を四条通〜松原通まで通過していました。

安土桃山時代〜現代
1590年、豊臣秀吉が洛中に散在していた寺院をこの通り沿いに集め、「寺町通」と名付け、その際、鐙籠堂浄教寺(とうろうどうじょうきょうじ)がこの地に移転し今に至ります。今では、先斗町(ぽんとちょう)、衹園、四条河原町といった昼夜ともに賑わいのあるエリアまで至近な、観光においても好立地となっています。

歴史ある寺院を次代へと継承する
社会的な使命を果たす。

ホテルエントランス・山門

日本国内の寺院の数は約7万、コンビニの5.5万店よりも多く、日本人にとっては身近な存在です。そして平安の時代から、京都は寺院とともに歩んできました。国内外から多くの人が現れる観光スポットとなっている寺院がある一方、京都で暮らす人々の心の拠り所となっている寺院も多数点在しています。ところが、建物の老朽化や後継者の不在、檀家(だんか)離れなどの理由で、閉じざるを得ない事態に陥っている寺院もあります。このプロジェクトでは、浄教寺を次代へと遺すために、他に類を見ない、ホテルと連携したユニークな複合建物を計画しました。多くの寺院が抱える社会的課題の解決方法の1つとして、ホテルとの一体開発という寺院再生の新たなモデルケースとなりました。

悠久の歴史と浄らかな心を紡ぐ
「鐙籠堂浄教寺」の歴史

創建は信仰篤い平重盛に由縁する。
正式名称を「多聞山鐙籠堂浄教寺(たもんざんとうろうどうじょうきょうじ)」といい、国宝の三門で有名な知恩院を総本山とする浄土宗のお寺。創建は、承安(1171年〜1175年頃)、平清盛の長男・平重盛が東山小松谷の邸内に四十八間の御堂を建てたことに由縁します。当時の名は「東山鐙籠堂(ひがしやまとうろうどう)」とされ、重盛は信仰篤く「燈籠大臣」とも呼ばれました。1449年後花園(ごはなぞの)天皇より「浄教寺」の寺名を下賜され、五条東洞院移転を経て、豊臣秀吉の洛中寺社整理により1591年に現在の地、寺町通に移転しました。

人格者として伝わる平重盛の面影を宿す。
平重盛の有名な名言
『忠ならんと欲すれば孝ならず、孝ならんと欲すれば忠ならず』
【意訳:主君(上皇)に忠節を尽くせば親(清盛)には不孝となり、親に孝行すれば主君には不忠となる。】

平清盛は、自らに向けた鹿ヶ谷の陰謀を企てた後白河上皇に激怒し、武力を用いて上皇を幽閉しようとしましたが、平重盛は涙ながらに父・清盛に訴えて、思い留まらせたという逸話があります。平重盛は、傍若無人な父・清盛を諌めることのできた数少ない人物で、人徳のある人物であったと伝わっています。重盛の面影は今でも浄教寺境内の石碑に残されています。

時を超え、次代の寺院へと昇華し、
生まれ変わった「鐙籠堂浄教寺」。

本堂

匠の技と最先端技術が融合した安らぎの伽藍へ。
永い歴史や伝統を継承しつつ、次の100年を見据えた新しい寺院像となることを目指して、四十八基の燈籠や重盛公石碑に加え、旧本堂等で使用していた木材などを再利用しました。本尊阿彌陀如來(ほんぞんあみだにょらい)の他、寺宝の浄土曼荼羅(じょうどまんだら)や平重盛公像、平家物語所縁の琵琶などが現代建築と見事に融け合っています。また、耐震性の向上とともに、より安全なお参りができるようにバリアフリーなどの快適な環境も整備し、人々に潤いと安らぎを供する場所となっています。

"余白を大切にした、詰め込まない世界"が
インテリアデザインのコンセプト。

“次代に向けた寺のホテル”
それは、寺の趣を随所にちりばめ、寺の所作を体感できる、京都で類を見ないホテルステイの提供。浄教寺に併設されるホテルという特異なロケーションにより、浄教寺らしさ、京都らしさ、この場所でしか体感し得ないものを実現させること。寺を継承する使命や、京都の心でもある寺を身近で感じてほしいという”住職の願い”を形にしました。

インテリアは決して装飾華美ではなく、空間全体にあえて”余白”をつくることで、関係し合う物事を際立たせ、双方に込められた本来の美しさを演出。そぎ落とされたものは「無(む)」なのではなく、魅せるために必要な「有(ゆう)」として、その場に息づくことで生まれる緊張感や洗練さを細部にわたり意識しました。

インテリアデザインは「三井ガーデンホテル神宮外苑の杜プレミア」を手がけた日建スペースデザインの片山氏、橋口氏。

片山賢(かたやま・けん)
1966年岐阜県生まれ。京都工芸繊維大学卒業。

橋口幸平(はしぐち・こうへい)
1980年和歌山県生まれ。京都市立芸術大学、東京芸術大学大学院卒業。

燈籠

静寂を深め、時を超え、次代へと続くアプローチ。
町の喧騒から、参道・ホテルエントランス・山門・寺院境内の奥へと約40mのアプローチが、静寂へと引き込みます。参道の石は、二条城前のHOTEL THE MITSUI KYOTO開発地に過去250年以上にわたり存在していた三井総領家(北家)の庭園に設置されていた由緒ある景石を再利用。

植栽はお寺の参道の雰囲気を醸し出しながら日常的に潤いを感じていただけるように、花・香り・濃い緑・和の雰囲気が印象的な植物(カラタネオガタマ・シャクナゲ・モミジなど)を多く入れています。

エントランス前では、浄教寺の象徴的存在となる高さ3mの燈籠がお出迎えします。

都市景観と調和し、歴史を継承する意匠。
基壇部(きだんぶ)は京の意匠を継承した二段の屋根庇(やねびさし)と、簾をモチーフとした格子、寺院ならではの庇のう裏の垂木などにより構成。軒下・格子・白壁・低い窓など、京の”通り”に連なる要素を配置することで、ヒューマンスケールの空気感と品格のある外観を創出しています。

ロビー

荘厳な空間でアートのように本堂を拝観。
大仏殿で体感するような、荘厳な気に包まれる空間。白・黒のモノトーンや、解体前の浄教寺の保存物である木鼻や古木をあしらった柱等が、まるで美術館に訪れたかのような静寂な空間を演出。高さ7mの2層吹抜の白壁に描かれた毛筆のビッグアートが、ホテル全体のインテリアデザインのコンセプトである”余白の美”を顕著に表現。また、浄教寺との間には小窓を設けることで、まるで絵画を鑑賞するように、本堂内を見ることができます。

余計な要素をそぎ落としながら、
細部にまでこだわったモダンなデザインの客室

トリプル

グループで宿泊いただけるように3台のベッドを用意。大型のソファを設置した快適性を高めた心地よい空間で、会話を楽しみながらお寛ぎいただけます。

広さ|27.8m²
定員|3名
ベッド|1,110 x 1,970mm

モデレートツイン

2台のベッドを連ねたハリウッド仕様の客室。ゆったりと寛ぐことができるチェアや奥行きのあるドロワーなど、多彩な設備を完備した空間で、贅沢な時間をお愉しみください。

広さ|24.0m²
定員|2名
ベッド|1,110 x 1,970mm

モデレートクイーン

プライベートな空間演出を高めた客室。シャワーブースとトイレ・洗面スペースを分けた使いやすい仕様です。ゆったりとした1,640mm幅のベッドを用意しています。

広さ|19.0m²
定員|2名
ベッド|1,640 x 1,970mm

モデレートクイーン(和)

靴を脱いで寛げる畳のリビングスペースを用意。シャワーブースとトイレ・洗面スペースを分けることで、お二人でも機能的に利用いただけます。

広さ|18.5m²
定員|2名
ベッド|1,640 x 1,970mm

アクセシブルクイーン

車椅子の方やご高齢の方など、どなたにも安心してお過ごししていただけるバリアフリーの水廻りをご用意した客室です。ゆったりとした1,640mm幅のベッドを用意。

広さ|24.8m²
定員|2名
ベッド|1,640 x 1,970mm

手水鉢と水墨画アートが幻想的に浮かび上がる大浴場
アートのコンセプトは男子「無常」・女子「輪廻」。

男子大浴場
女子大浴場

旅の疲れを癒す大浴場にも、清らかな調べのBGMがながれ、”寺のホテル”ならではの奥深い安らぎで満たします。大浴場の象徴として中央には手水鉢のオブジェを置き、その背景には、水墨画を連想させる光壁アートを配置。その他の内装をブラックアウトさせることで、手水鉢とアートだけが幻想的に際立ち、空間に無限の奥行きを演出しました。光壁アートは、創作和紙で有名な金沢の「紙あさくら」が制作。男子大浴場には、力強い「無常」を、女子大浴場には優しい「輪廻」を表現。

料金|宿泊者専用:無料
フロア|2F
利用時間|06:00~10:00 / 15:00~25:00

日本の伝統を五感で味わえる
「僧伽小野 京都浄教寺」

レストラン
昼食

ロビーから続くインテリアデザインのコンセプトはレストラン内へも連続させ、”次世代の寺のホテル”の空間を醸成。レストラン奥には竈に模したカウンターを設置し、そのお釜から立ち上がる湯気が早朝のお寺の参道に立ち込める「朝霧」を連想させます。ビュッフェ形式ではなく、プレート形式の朝食とすることで、お客様には客席でゆったりと、細部まで拘り抜かれた日本料理の餐宴を堪能いただけます。

朝食
浄土の世界観を表現した僧伽ちらし、鰻の卵とじ、かぶら蒸し、天ぷらと鯛茶漬けの4種類から選べる贅沢な朝食を提供。

昼食
香り豊かで希少な北海道奈川蕎麦粉の更科十割蕎麦とともに、鰻・鱧・海鮮の丼物なども堪能できます。

夜食
料理長のおまかせコースから吉兆仕込みの丸(すっぽん)料理、鰻や旬季のコースなどを用意。

営業時間
朝食|6:30〜11:00(最終入店 10:30)
昼食|11:00〜15:30(最終入店 14:30)
夕食|17:00〜21:30(最終入店 20:30)
※営業時間変更の場合あり。詳しくはHPをご覧ください。
Tel|075-708-8868
席数|70席

参道から望むホテル外観

三井ガーデンホテル京都河原町浄教寺
住所|京都府京都市下京区寺町通四条下る貞安前之町620番
TEL|075-354-1131
料金|1泊朝食付5650円〜(税・サ込)
客室数|167
https://www.gardenhotels.co.jp/kyoto-kawaramachi-jokyoji/


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