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〈今年の夏は瀬戸芸へ!〉ミナ ペルホネン皆川明さんが手がける「豊島」で暮らし、アートを体感する宿「ウミトタ」

2019.8.5
<b>〈今年の夏は瀬戸芸へ!〉ミナ ペルホネン皆川明さんが手がける「豊島」で暮らし、アートを体感する宿「ウミトタ」</b>
その名の通り海と田にはさまれた海辺に立つ。ウミトタの前の棚田はスタッフと島を訪れた人が一緒に田植えを行った。収穫したお米は夕食でいただけることも

瀬戸内海に浮かぶ自然豊かな島、豊島。瀬戸内国際芸術祭で世界からも注目を浴びるこの島に、文字通り海と田に挟まれた宿「ウミトタ」がある。耳をすませば波の音や鳥の声、自然の音が共鳴することに気づく。暮らしの中にアートがあることを教えてくれる「ウミトタ」で、静かな時間を過ごしてみたい。

昨年4月にオープンした一棟貸しの宿泊施設「ウミトタ」。2019年は瀬戸内国際芸術祭で作品としても公開されている。暮らしの中にあふれるアートを体感できる場所だ

豊島の玄関口、家浦港からゆっくり海沿いを歩いて15分、まるで港がアプローチのはじまりかのように自然と入り口へと吸い込まれ、ウミトタへとたどり着く。一歩足を踏み入れると、「ただいま」とつい言葉にしたくなる懐かしさを感じたり、はたまたはじめて出合うウミトタのさまざまな表情に心躍らせたりと、手厚い歓迎を受ける。

小さな窓が借景になるライブラリー

ウミトタは築45年の民家を改修して、昨年一棟貸しの宿としてオープン。全体のディレクションはミナ ペルホネンの皆川明氏。そして設計をシンプリシティの緒方慎一郎氏が手掛けた。

宿は民家の土壁や梁をそのまま利用し、暮らしの面影を残す。どの部屋からも豊島の自然を存分に味わえるよう窓を配置。寝そべりながら、椅子に座りながら、思い思いにその景色を楽しめる。また、島を歩いて見つけた花を生けてほしいから、ダイニングテーブルの上には空っぽのフラワーベース。「暮らすように泊まる」。このコンセプトがそこかしこにちりばめられている。

屋根裏の窓から眺める。刻々と移り変わる瀬戸内海をやさしく切り取ってくれる、まるでインスタレーション。「ぜひ瀬戸内海らしいこの景色を楽しんでほしい」と皆川さん

瀬戸内国際芸術祭の会期中、展示中のアートに気を取られて夢中になりがちではあるが、実は小さな暮らしの中にもアートが入り込んでいることをウミトタは教えてくれる。

屋根裏の細長い窓からの瀬戸内海や、リビングからの棚田の風景が刻々とその姿を変える。景色だけではない、耳を澄ませばホトトギスの鳴き声や波の音、夜にはカエルの合唱。じっくり滞在しないと感じられないものは大いにある。それをアートと呼ぶかどうかは受け手次第ではあるが、観光客が少なくなった夜から朝にかけてが、〝暮らしとアート〟を最も体感できるときといえるだろう。

ウミトタの夕食は「海のレストラン」へ。豊島の豊かな食材を生かした和食をいただける。茶園和馬料理長が、出汁やソースで素材のポテンシャルを最大限に引き出す

食事は「海のレストラン」で和食コース、もしくは曜日や滞在期間によっては、宿のキッチンで調理できるプランも用意されている。もちろんどちらも豊島の食材をふんだんに使用。土地の恵みを実感できる口福のひとときだ。

ウミトタの暮らしには、豊島の自然やその恵みはもちろん、島の人とのかかわりもしっかりと刻み込まれている。

外壁は皆川さんと島の人とでアワビの貝殻を張り付けた

「島の皆さんと一緒にアワビの貝殻を外壁に張ったことに大きな意味を感じています。夕日が貝殻に反射する景色を、島の人との思い出とともに残したいと思いました」(皆川)

文=編集部 写真=西岡 潔
2019年8月号 特集「120%夏旅。」

ウミトタ
住所:香川県小豆郡土庄町豊島家浦423-2
Tel:0879-68-3386
料金:1泊2食付き室料5万4000円+1名につき1万6200円(食材プランの場合は1名につき1万1880円)
定員:6名
IN:14:00 ※会期中は17:00 OUT:10:00
https://umitota.jp

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