International Edition

移住体験を通して自身の考えを整理する

date2017.03.12

紀伊半島でも有数の観光地、那智勝浦町。那智の滝に熊野那智大社、南紀勝浦温泉などを目指し多くの観光客が訪れる一方で、山間の集落を訪れる人は少ない。だが、そこには千年にわたる人々の暮らしの営みがある。立花実咲さんが訪れたのは、そうした那智勝浦の山で農家民泊を営むJUGEMUだ。JUGEMUを営む壽海夫妻は、そこに暮らす人々同様にほぼ自給自足。足りないものだけを街へ買い出しに出かけるが、宿の裏にある畑や村全体で管理する果樹園などの作物を用い、生活を営んでいる。

「日本全国のさまざまな場所に行きましたが、ここまでの自給自足体験ははじめてですね」と立花さんも驚くのは当然、取材中には鴨をさばくことまで行ったのだ。「生きるということを改めて考えるきっかけにも」とその経験を話すが、さばいた直後の肉を食べて「美味しい!」とさっきまでの悲壮な表情とは裏腹の顔で感嘆をあげたのは忘れられない。

 

鶏を飼い、畑で作物を育てる壽海夫妻は、そうした生活を心から楽しんでいる。そのなかでも毎日訪れているのが、近くにある禅寺の楞巌寺。近くにある村が共同管理を行う果樹畑の世話に訪れるが、その寺から見える集落全体を見渡せる景色がお目当てだ。自給自足の生活は思っているよりも忙しく、時間がすぎるのが早い。そうした日々のなかで、ホッと心を落ち着かせることができるのがこの場所だそうだ。

集落全体で果樹園を管理するため、近隣住民との関係も濃厚だ。そうした状況を垣間見ることができたのが、集落にある色川中学校のお別れ会。新たな校舎ができたため、使用されなくなる古い校舎でみんなが集まるイベントを開催していたのだ。炊き出しやイベントの準備など、住む人々が仲よく手伝い、アットホームな雰囲気が醸し出されていた。立花さんは、そのイベントに参加する前から朝の散歩で集落の人々と触れ合っていたが、「やっぱり地域とのつながりが不可欠で、それがないと、ここでは生きていけないんだろうなぁ」と感じた様子。

 

それでも、「山間が織りなす美しい景色には感動しましたし、自分たちで食べるものを生み出すことの尊さも知りました」と話す立花さんは、この春から北海道への移住を決意。移住体験先への移住ではなかったが、2日間という短い期間でも、自分がどう暮らし、生きていきたいのかということを知る経験ができる。移住体験は、そうした自分自身の考えを再確認できるチャンスでもあるのだ。

今年も紀伊半島が東京にやってくる! 移住者と交流できるイベントを開催

昨年度実施した「Action to LOCAL NARA MIE WAKAYAMA」。渋谷の真ん中の高感度なブックカフェ・渋谷シティラウンジにて、3県の食材が味わえる特別メニューキャンペーンとトークショーを実施した。今年は、渋谷と丸の内を舞台に、紀伊半島の魅力を体感できるキャンペーンを実施!
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