ARTS & CRAFTS

TOKYO美術館ガイド:日本・東洋美術の幅広いコレクションをもつ美術館

2018.4.2
TOKYO美術館ガイド:日本・東洋美術の幅広いコレクションをもつ美術館

そこにはひとつの世界観がある。絶妙な模様や曲線に宿る、日本独自の美しさ、そして東洋の神秘。国宝や重要文化財など、一生に一度は観ておきたい作品も多い日本・東洋美術。魂が込められた技巧に見とれ、その魅力を感じられる厳選した美術館3館を紹介しよう。

国宝、重文など日本・東洋美術を味わえる美術館3館

001/根津美術館
Area:港区 Station:表参道駅
「南青山の真ん中で自然と古美術に浸る」

実業家・初代 根津嘉一郎が蒐集した日本・東洋の古美術品コレクションを保存、展示する場として、青山の自邸に設立された「根津美術館」。若い頃から古美術品に関心を寄せていたといわれる根津氏の蒐集ぶりは豪快を極め、それらのコレクションを単に秘蔵するのではなく、「衆と共に楽しむ」ことが彼の願いだったといわれている。
コレクションは、日本・中国・朝鮮の古代から近世に至る絵画、陶磁器、漆、茶道具など約7400件を数え、国宝7件、重要文化財87件を含むクオリティの高さを誇る。
2009年に新創された和風家屋を思わせる大屋根が印象的な本館は、現代日本を代表する建築家・隈研吾氏の設計によるもの。絵画・書蹟、青銅器、茶の湯の美術などそれぞれの特性に合わせた、趣の異なる6つのギャラリーがあり、落ち着いた雰囲気の中、多彩な展示が楽しめる。
館内ロビー前に広がる日本庭園では散策を楽しみたい。年間7回の展覧会を行うことで、訪れるたびに、移りゆく季節の景観を楽しみながら、多彩なジャンルのコレクションを鑑賞できるよう工夫されている。コレクションをもとに制作されたオリジナルグッズを取りそろえるミュージアムショップや、庭園を望むカフェなど、さまざまなサービスも充実している。

2018年注目の企画展
特別展「光琳と乾山―芸術家兄弟・響き合う美意識―」
2018年4月14日(土)~5月13日(日)
企画展「はじめての古美術鑑賞―漆の技法とデザイン―」
2018年5月24日(木)~7月8日(日)
特別展「新・桃山の茶陶」
2018年10月20日(土)~12月16日(日)

■DATA
根津美術館
住所:港区南青山6-5-1
Tel:03-3400-2536
開館:10:00~17:00(最終入館は閉館30分前まで)
休み:月曜(祝日の場合は開館、翌日休館)、展示替期間、年末年始
※2018年7月9日(日)~8月31日(金)まで設備整備のため休館
料金:一般 1,100円~
交通:東京メトロ銀座線ほか表参道駅A5出口から徒歩8分
駐車場:あり

002/サントリー美術館
Area:港区 Station:六本木駅
「生活の中の美を伝えるコレクションに注目」

六本木、東京ミッドタウンにある「サントリー美術館」。1961年の開館当時から一貫して〝生活の中の美〞を基本理念に掲げ、日本の伝統的な美術作品を中心に蒐集をしてきた。
国宝、重要文化財、重要美術品を含む約3000件のコレクションは、日本人の衣食住に密着した着物や食器、屛風など、用途をもつものが多い。これらの作品を、さまざまなテーマで開催される企画展に合わせ、公開している。
展示スペースは約1000㎡。作品保護や、よりよい展示効果のため、最先端の照明技術を取り入れ、作品一つひとつを、より自然に、美しく見せる工夫がなされている。
また、日本を代表する建築家の一人、隈研吾氏が手がけた、和紙や木など日本の伝統的な素材を用いた館内も見どころだ。ウイスキー樽を再利用したホワイトオークの床や、桐の縦格子で構成された天井と壁が、モダンで落ち着いた雰囲気を醸し出している。
展覧会鑑賞後は、3階に併設された、ミュージアムショップとカフェが一体となった「shop×cafe(ショップバイカフェ)」でその余韻を楽しみたい。コレクションをモチーフにしたオリジナルグッズを購入したり、甘味や軽食、展覧会限定の季節のメニューを味わうことができるのでおすすめだ。

2018年注目の企画展
ガレも愛した-清朝皇帝のガラス
2018年4月25日(水)~7月1日(日)
琉球 美の宝庫
2018年7月18日(水)~9月2日(日)
京都・醍醐寺-真言密教の宇宙-
2018年9月19日(水)~11月11日(日)

■DATA
サントリー美術館
住所 港区赤坂9-7-4 東京ミッドタウンガレリア3階
Tel:03-3479-8600
開館:10:00~18:00、金・土曜 ~20:00
休み:火曜、展示替期間
料金:内容により異なる
交通:都営地下鉄大江戸線ほか六本木駅直結
駐車場:なし ※東京ミッドタウン内にあり

003/山種美術館
Area:渋谷区 Station:恵比寿駅
「日本画の魅力を幅広く発信する美術館」

山種証券(現・SMBCフレンド証券)創業者・山﨑種二が集めたコレクションをもとに、1966年7月、日本初の日本画専門美術館として開館。
当時活躍していた横山大観、川合玉堂、上村松園らと直接交流しながら蒐集された作品も多い。2代目館長・山﨑富治の時代には旧「安宅コレクション」の速水御舟作品を一括購入。収蔵作品は近代・現代の日本画を中心に、近世絵画、浮世絵、洋画などを含め約1800点を数える。
「美術を通じた社会貢献」という創立者の理念を継承し、日本の自然や風土の中で磨かれてきた日本画の魅力を未来に引き継ぎ、感動や発見、喜びや安らぎをもたらすことを目指して活動を続ける美術館だ。
落ち着いた展示室内ではLEDなど最新の照明設備を備え、最適な光の下、日本画を鑑賞できる。さらに、ロビー併設のカフェ椿が展示に合わせて提供する青山・老舗菓匠「菊家」謹製のオリジナル和菓子や、山﨑妙子館長が「自ら使ってみたくなる」という視点でセレクトするミュージアムグッズも人気だ。
同館は2016年に開館50周年を迎え、季節やテーマに合わせた企画展・特別展を年間5〜6回開催。近年は解説のバイリンガル化にも取り組み、SNSなどで日本画の魅力を発信し続けている。

2018年注目の企画展
【特別展】琳派―俵屋宗達から田中一光へ―
2018年5月12日(土)~7月8日(日)
前期:5月12日~6月3日/後期:6月5日~7月8日
【企画展】水を描く ―広重の雨、玉堂の清流、土牛のうずしお(仮称)
2018年7月14日(土)~9月6日(木)
【企画展】日本美術院設立120年記念
日本画の挑戦者たち―大観・春草・古径・御舟―(仮称)
2018年9月15日(土)~11月11日(日)
【御即位記念特別展】皇室ゆかりの美術(仮称)
2018年11月17日(土)~2019年1月20日(日)

■DATA
山種美術館
住所:渋谷区広尾3-12-36
Tel:03-5777-8600(ハローダイヤル)
開館:10:00~17:00(最終入館は閉館30分前まで)
休み:月曜(祝日の場合は翌日)
料金:一般 1,000円(特別展は料金が異なる)
交通:JR山手線ほか恵比寿駅から徒歩約10分
駐車場:なし

※この記事は2018年2月に発売した別冊DiscoverJapan「TOKYO美術館2018-2019」から一部抜粋して掲載しています。

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