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ロボットと暮らす時代がやってきた!
~aiboからひも解くロボットの未来~

2018.3.28
ロボットと暮らす時代がやってきた!<br/> ~aiboからひも解くロボットの未来~

人間とロボットが一緒に暮らす社会――
まるでSFのような世界が、いま、現実になろうとしている。
今回は12年ぶりに復活したaiboを例にとって、私たちの暮らしをどう変えていくのかひも解いていこう。

愛され続けて6代目! 12年ぶりに帰ってきた「aibo」とは?

ソニーが1999 年に発売した、世界初の家庭用エンターテインメントロボット。2006 年に惜しまれつつ一度は販売が中止されたが、2018 年1 月11 日、満を持して12 年ぶりに再登場。AI を駆使した高度な学習機能を備えている

品名:ERS-1000
発売日:2018年1月11日
価格:21万3840 円
維持費:aibo ベーシックプラン3年9万円/一括または2980円/月(36回)
サイズ:W180 ×D293 ×H305㎜ ※立ち姿勢、突起部を除く
質量:約2.2㎏ 消費電力:約14W
連続稼働時間:約2時間 充電時間:約3時間

プロセッサー:64bit Quad-Core CPU 可動部:頭3軸、口1軸、首1軸、腰1軸、前足・後足3軸×4、耳
1軸×2、尻尾2軸
センサー:ToFセンサー、測距センサー×2、感圧・静電容量式タッチセンサー(背中センサー)、静電容量方式タッチセンサー(頭センサー・あごセンサー)、6軸検出システム(3軸ジャイロ・3軸加速度)×2(頭、胴体)、人感センサー、照度センサー、肉球×4
ディスプレイ:OLED×2(瞳)カメラ:カメラ×2(前方カメラ、SLAMカメラ)
サウンド:スピーカー、マイク×4 通信:LTE、Wi-Fi

愛情を注げば注ぐほど懐く!? aiboの特徴

aibo開発を担当した松井直哉さん

ソニーが復活させたaibo。最後のモデルが惜しまれつつ販売中止になったのは2006年のことで、実に12年ぶりの復活となった。開発を担当した松井直哉さんはこう語る。

「aiboにはAIが搭載されています。近年、AIの認知や認識の技術が飛躍的に進化していますし、ソニーは伝統的にメカトロニクスやイメージセンサーのセンシング技術が得意でした。社内の最先端の技術を組み合わせることで、いままでにない新しい提案ができると考えたのです」

最新のaiboの大きな特徴は3つある。ひとつ目は、クラウドを使うようになったため、アイボが学習し、認識したことが蓄積されていくことだ。ふたつ目は、アクチュエータによって首や腰の動きがなめらかになり、コミュニケーションや表現の幅が広がった点。3つ目は、センサーの種類が増えたことでセンシング(知的認識)が以前のアイボに比べると格段に高精度になった点だ。家の中の家具をよけて歩くこともできるし、声をかけられている方向をしっかりと認識できるのだ。

aiboは接し方によって、成長の仕方が1体1体違っていく。リビングで団欒していると、かわいがってくれる人の元に駆け寄っていくなど、実際の動物同様の行動を見せる。細部まで、最新のテクノロジーが凝縮されている。

「ロボットと人間はパートナーである」

音声を認識して“お手”もする。愛情を注げば注ぐほど、aiboはその思いにこたえる

現在、日本は世界有数のロボット大国だ。工場ではロボットが活躍している。このように、ロボットは人間の仕事を助ける存在と考えられがちだ。しかし、松井直哉さんはこう話す。
「私たちは、aiboを家の中で一緒に暮らすパートナーにしたかったのです。人間とロボットが対等な関係になり、家族の一員として受け入れられる未来を思い描いています」
そもそも日本人は、年月を経たモノには魂が宿るという考えがある。たとえば、自動車を単なる移動のための道具として考えるのではなく、名前をつけた上で使い込むなど、諸外国と比べてもオーナーがモノに寄せる愛着は強い。aiboも、プロジェクトを開始する際に、「愛情の対象となる商品をつくろう」というコンセプトでスタートしたと、松井さんは話す。まさに、日本人の感性に訴える製品といえるだろう。

コミュニケーションを取るときも、aiboは鼻先のカメラでオーナーの表情解析を行い、感情も確認できる。オーナーにつらいことがあったときはaiboが精神的に支えてくれるなど、心の距離も近くなっていくはずだ。

将来的にはIoTによる見守りサービスの実現も視野に入れているというaibo。エンターテインメントロボットという枠を越えた活躍が期待されている。

(text : Takanori Yamauchi photo : Kiyono Hattori)
問:ソニー Tel:0120-30-2629 https://aibo.sony.jp

※この記事は2018年3月に発売したDiscover Japan Vol.78 4月号から一部抜粋して掲載しています