ARTS & CRAFTS

TOKYO美術館ガイド:企画展が光る美術館

2018.3.19
TOKYO美術館ガイド:企画展が光る美術館

美術館に行く目的は「見たい企画展があるから」という人も多いはず。今年度、絶対に見逃せない企画展にはどのようなものがあるのだろう。趣向を凝らした展示やユニークな切り口…… 。話題の作品や不朽の名作が一堂に会し、今日のアートシーンを知るうえで欠かせない企画展。押さえておきたいアートの最前線がわかる、厳選した美術館を紹介する。

「美術館の華」である企画展が自慢の国立美術館3館

001/国立新美術館

Area:港区 Station:乃木坂駅

「人とアートの出合いとアートの在り方を提案」

「国立新美術館」は、コンセプトとして〝コレクションをあえて持たない〞ことを掲げた、新しいタイプの美術館。2007年の開館以来、コレクションを持たない代わりに、1万4000㎡という国内最大級の広大な展示スペースを生かした企画展や、美術団体への展覧会会場の提供、新しい美術の在り方を提示する自主企画展、新聞社等との共催による展覧会など、多彩な活動を展開している。さらに、美術に関する情報や資料を収集・公開・提供する役割も担っており、特に国内で開催された展覧会カタログの所蔵数は日本最大級である。
また、子どもから大人までを対象としたワークショップや講演会などの教育普及活動も事業として行っている。名品を収集し、見せる美術館ではなく、美術館を媒介として、もっと人とアートとの出合いが増えればいい、という考えなのだ。
建築家・黒川紀章によって設計された、個性的な建物も魅力のひとつ。波のような曲線を描くガラス張りの壁面や、21・6ⅿの高さをもつアトリウムにそびえ立つ2本の逆円錐形コンクリートコーンなど、美術館という建築空間自体をアートとして楽しめるよう、こだわりと遊び心が随所にちりばめられている。

2018年注目の企画展
●ルーヴル美術館展 肖像芸術―人は人をどう表現してきたか
2018年5月30日(水)~ 9月3日(月)
●こいのぼりなう!
須藤玲子×アドリアン・ガルデール×齋藤精一によるインスタレーション
2018年4月11日(水)~ 5月28日(月)
●至上の印象派展 ビュールレ・コレクション
2018年2月14日(水)~ 5月7日(月)

【DATA】
国立新美術館

住所:港区六本木7-22-2
Tel:03-5777-8600(ハローダイヤル)
開館:10:00~18:00、企画展会期中の金・土曜~20:00( 最終入場は閉館30分前まで)
休み:火曜(祝日の場合は翌平日)、年末年始
料金:展覧会により異なる(入館は無料)
交通:東京メトロ千代田線乃木坂駅6出口直結、東京メトロ日比谷線六本木駅4a出口から徒歩約5分
駐車場:なし
www.nact.jp/

002/東京国立博物館

Area:台東区 Station:上野駅

「日本美術の歴史が凝縮。日本最古の博物館」

美術館や博物館などが多く点在する上野公園一帯で、際立った存在感を放つのが「東京国立博物館」。日本最古の博物館だ。6つの展示館を擁し、膨大な収蔵品の中から常時約3000件を展示している。
絵画はもちろん、兜、刀、陶磁器、考古遺物などが多彩にそろう所蔵品の中には、89件もの国宝、640件もの重要文化財がある(2018年1月現在)。多くの作品は展示期間が細かく設けられており、訪れるたびに新しいものを発見できる。
正門正面にある「本館」は東洋の雰囲気を感じる帝冠様式。縄文から江戸までの時代別、彫刻や陶磁といった分野別で展示を行っている。谷口吉生設計の「法隆寺宝物館」は法隆寺から皇室へ献納された7〜8世紀の宝物を中心に展示されている。2013年の「東洋館」、2015年の「黒田記念館」といったリニューアルオープンが続いた「東京国立博物館」。そのたびに、鑑賞しやすい展示ケースや照明を取り入れたり、展示もよりわかりやすくなるような工夫が施されるなど、日々進化している。特別展のほか、「博物館に初もうで」、「博物館でお花見を」、「博物館でアジアの旅」など、季節ごとの企画や、ユニークな企画が目白押しだ。

2018年注目の企画展
●特別展:名作誕生-つながる日本美術
2018年年4月13日(金)~ 5月27日(日)
●特別展:縄文―1万年の美の鼓動
2018年7月3日(火)~ 9月2日(日)
●京都 大報恩寺 快慶・定慶のみほとけ
2018年10月2日(火)~ 12月9日(日)

【DATA】
東京国立博物館
住所:台東区上野公園13-9
Tel:03-5777-8600(ハローダイヤル)
開館:9:30~17:00、金・土曜~21:00、4~9月の日曜、祝日~18:00( そのほか、時期により変動あり。黒田記念館は~17:00。最終入館は閉館30分前まで)
休み:月曜(祝日の場合は翌平日)※そのほか、臨時休館・開館あり
料金:一般 620円(特別展は別料金)※黒田記念館は無料交通 JR山手線ほか上野駅から徒歩10分
駐車場:なし
www.tnm.jp/

003/国立西洋美術館

Area:台東区 Station:上野駅

「各時代の流れがわかる西洋美術の名作揃い」

上野駅公園口から近い場所に建つ「国立西洋美術館」。西洋美術の大作が数多くそろう、国内唯一となる西洋本館の建築はル・コルビュジエによる設計。美術専門の国立美術館だ。所蔵作品の核となっているのは、「松方コレクション」と呼ばれる、印象派の絵画やロダンの彫刻といったフランス美術。第一次大戦中に、川崎造船所の社長・松方幸次郎が、ヨーロッパ各地で作品を収集したが、途中に経済恐慌や第二次大戦が起こり、輸送前の作品はフランスで保管された。それらは、1959年フランス政府より寄贈返還され、その収蔵と展示を目的に生まれたのがこの美術館だ。
常設展は、本館1階ではフランスの近代彫刻、2階から新館にかけては絵画のスペースになっている。ルネサンス期の宗教画、18世紀以前に活躍したオールドマスターたちの作品など中世末期から20世紀初頭までの各時代の名作が展示され、西洋美術の流れや代表作を追うことができる。モネやルノワールなど人気作を観覧できるのもうれしい。また、企画展示館では新聞社等との共催で企画展を年に3回程度開催。世界各国の名作に出合う貴重な場を提供している。2018年は『プラド美術館展 ベラスケスと絵画の栄光』『ミケランジェロと理想の身体』『ルーベンス展―バロックの誕生』を開催。

2018年注目の企画展
●日本スペイン外交関係樹立150周年記念
プラド美術館展ベラスケスと絵画の栄光
2018年2月24日(土)~ 5月27日(日)
●ミケランジェロと理想の身体
2018年6月19日(火)~ 9月24日(月・祝)
●ルーベンス展―バロックの誕生
2018年10月16日(火)~ 2019年1月20日(日)

【DATA】
国立西洋美術館
住所:台東区上野公園7-7
Tel:03-5777-8600(ハローダイヤル)
開館:9:30~17:30、金・土曜~20:00(常設展・企画展)(最終入館は閉館30分前まで)
休み:月曜(祝日の場合は翌日)、年末年始
料金:一般 500円(企画展は別料金)※毎月第2・4土曜、文化の日は常設展が無料
交通:JR山手線ほか上野駅公園口から徒歩1分
駐車場 なし
www.nmwa.go.jp/jp/index.html

※この記事は2018年2月に発売した別冊DiscoverJapan「TOKYO美術館2018-2019」から一部抜粋して掲載しています。

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