TRADITIONS

音楽のチカラで地域に誇りを (第二回)音楽で「主役になれる場」をつくる

2016.11.7
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“地方創生”というキーワードが取りざたされて久しい昨今。さまざまな企業と地域の連携が進んでいる。しかし、現在の盛り上がりよりずっと以前から、“音楽”というソフトコンテンツに注目し、音楽の力で街づくりを手掛けてきた企業がある。ヤマハミュージックジャパン 音楽の街づくり事業部“おとまち”。持続可能な地域のつながりを音楽のチカラで醸成する、今注目の地域活性化施策を3回連載でご紹介。

駅に集う新しい意味をビッグバンドに託して

JR水戸駅南口コンコース。なぜかターミナルの駅ナカから心地よくスイングする音がする……よく聴くと、発車メロディではない。「MITOレディースビッグバンドbyエクセル」の練習音だ。
このバンドは、3年前に「おとまち」プロジェクトのひとつとして結成された。駅ビル・エクセルの運営会社である水戸ステーション開発から「通過する場となりがちな駅を、新たな価値を生み、人が集う場に変えたい」と依頼を受けて、立ち上がった。

「おとまち」のしくみ」

同じリズムを感じたら、自然と身体が揺さぶられ、同じ音を奏でれば、心と心が通いだす──。そんな音楽の求心力で地域が抱える課題を解決するのが、ヤマハの「おとまち」事業。市民参加型イベントの開催や地元発のバンドの育成など、音楽に関して日本で一番のノウハウを持つヤマハだからできる、新しいまちおこしのスタイルで、水戸のレディースビッグバンドもそのひとつだ。

「おとまち」でつくられたサードプレイス

もともと水戸の街は吹奏楽が盛んで、管楽器の経験者が数多くいる。そこで、エクセルが女性をターゲットとしていることもあり、バンドメンバーは女性に限定。すると20代から60代まで、30人が集結! 会社や家庭の仕事、育児などに追われて演奏のチャンスを失っている人が多くいたということだろう。MITOレディースビッグバンドbyエクセルは、そんな埋もれたニーズと人材を救ったともいえるのだ。
「久しぶりに皆で演奏できる楽しさがたまらない」、「幼稚園の迎えの時間に間に合うように昼間練習するのもうれしい」という充実感にあふれたメンバーの声が続々と集まった。

地域とのつながりを大切に

「おとまち」は運営スタッフがノウハウを伝えるとともに、演奏を教える講師も派遣。演奏指導と練習を支援した。3年間、練習と本番ステージなどの経験を積み重ね、今年10月にいよいよ彼女たちは自立。音楽を通じて地域とのつながりを深めていくことを目標に、自らの力でバンド活動をスタートしたのだ。
そうして育まれてきたバンドは、駅ナカや街ナカやライブをし、大勢を集めた。電車に乗らない人も、だ。いまや彼女たちは街の人の楽しみであり、誇りなのである。
 
 
 
 
 
 
‣最終回となる次回は、地域の魅力と音楽のチカラをつかった「場づくり」について紹介します。
 
ヤマハミュージックジャパン おとまち 音楽の街づくり事業
http://jp.yamaha.com/services/otomachi/