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本当の玉露の味は「○の素」の味がする!?

2015.5.7
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「うわっ、なんだこの味!」

これは高級日本茶・玉露を口に含んだ瞬間の感想だ。そして、思った。「○の素の味がする」。「○の素」とは誰でも知っている旨味調味料。つまり、自分の知っている日本茶の味とはまったく違う味がしたのである。

玉露の栽培方法は独特だ。一般的な煎茶は日差しをたっぷりと浴びせて育てるのに対し、玉露は摘み取り前のおよそ20日前後から直射日光を避けるために覆いをする。これにより旨味成分であるテアニンが増加し、茶葉に旨味がギュッと凝縮されるのだという。

ただ淹れただけでは、玉露の本当のスゴさは味わえない

100gで1000円から高いもので5000円以上(!)する高級茶だが、本当の玉露の味を堪能するには、それなりの淹れ方が必要だ。50℃くらいに冷ましたお湯で約2分ほどかけゆっくりと蒸らす。高温だと苦味成分が溶け出してしまうので、このぬるめの温度が肝心だ。旨味が詰まった最後の一滴までしっかりと注ぎ切ることも大切。こうして丁寧に淹れられた珠玉の一杯は、口に含むと、とろりと口いっぱいに旨味が広がる。玉露は少量のお湯で3煎まで楽しむことができ、お湯の温度、蒸らし時間を変えることで、1煎目は旨味、2煎目は苦味、3煎目は渋みと、同じ茶葉から淹れたとは思えぬほどの味の違いが堪能できるのでこちらもお試しを。

「○の素」の味がするのは本当か?

さて、「○の素」の味がする件だ。調べてみると、天然のさとうきびを原料とする「○の素」の旨味成分のグルタミン酸も、玉露に多く含まれるテアニンも、ともにアミノ酸の一種だという。あながち間違った味覚ではないのかもしれない。

手間をかけて大切に育てられ、素材の良さを出し切る作法によって、こんなにも奥深い魅力を味わえる玉露。日本茶のスゴさをぜひ味わってほしい。

 
 

「玉露」の上手な淹れ方、4つのポイントで茶師の味!?

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